▲なんというか、恰好はいらない。
もう、皆の前でいい恰好したい---という年齢ではあるまい。
まず、首相というストレスの多い職責を果たせるための健康体でありつづけるためにはどうするか—と考えるべき。
食事に注意し、薬だけではなく、灸とか鍼とかも予備的に準備しておくべきだ。
また、長期間、海外へいく場合にも、マッサージ師とか鍼灸師を連れて回る—くらいのことを考えるべきではないのか。
だから。
本質・核心を間違えるな。
安倍さんを支持している人間は、安倍さんが健啖家であることを自慢して欲しいわけではない。
なによりも、どす黒いまでの孤独に耐える体力をもつ・重い職責を果たせる首相であり続けて欲しいのだ。
そのためには安倍さん自身の「節制」が一番だ。
大事なことを間違えないで頂きたい。
以下、新聞から抜粋。
首相辞任から5年、自民党総裁選に立候補し、再チャレンジを目指す安倍晋三氏のアピールポイントは「美しい国」でも「戦後レジームからの脱却」でもなく、「強い胃腸」のようだ。
総裁選出馬表明前夜、安倍氏のフェイスブックには選挙への意気込み……ではなく、健啖家を誇示する写真が掲載された。
アップした文面には、〈打ち合わせを終えたところ、晩ご飯を食べていないのに気づいた安倍さんが『お腹すいた…「天や」行こう!』と言い出し、みんなで「天や」で深夜の天丼〉とあり、天丼をかき込むワイルドな安倍氏の姿が。
丼から海老のシッポが2本見えるところから推測するに、どうやら「上天丼」のようだ。
数日前には、〈安倍さんはアイスを購入。秘書にも『ガリガリ君』を買ってくれました〉とある。
こちらも店内で買い物カゴを持つ安倍氏の写真付きだ。
しかし、安倍氏の首相辞任の理由は「潰瘍性大腸炎」だったはず。
案の定、読者からは〈お腹大丈夫ですか〉〈冷たいものは、身体に悪いですからあまり、おとりにならないように〉とのコメントが相次いだ。
本人も再三にわたって、「2年前に画期的な新薬が承認されて、劇的に改善した」と強調しているが、消化器系の疾病に医学博士で医療ジャーナリストのm氏はこう語る。
「深夜の脂っこい食事や、消化液の分泌を阻害する冷たいものは、胃腸が弱い人には控えるほうがいい。ましてや噛まずに飲み込むような食べ方は絶対にダメ」
▲補足、感想など
記事を読んでいて、軽挙妄動(けいきょもうどう)という言葉が浮かんだ。
まぁ、医療ジャーナリストの指摘は正しかろう。
安倍さんの「脆<もろ>さ」は、このあたりなんだな。
要するに、「大衆受け」のようなことを考えて、本質というか核心を見失ってしまうのだ。
核心はなにか。
それは「首相」という重責を担うだけの頑健な体力とタフな精神力であろう。
それを保持するためには、軽々しいパフォーマンスなど切り捨てよ。
古きを訪ねれば、豊臣秀吉の軍師に、竹中半兵衛という人がいた。
彼は、若くして労咳を病んでいて、自分が長く生きることができないことを知っていた。
それもあって、自分が「軍師」であるという以外のことを「余事」だとして切り捨てていた。
竹中半兵衛という人が、「天才的な軍師」であったことは確かだが、それにあいまって、それ以外のことを切り捨て、集中していたのだ。
限られた才能、限られた生命であれば、当然の覚悟であろう。
だから。
安倍さんは、自分が日本国の首相である—ということ以外のすべてを「余事」だとして斬り捨てよ。
健啖家がどうした。潰瘍性大腸炎がどうした。
節制に節制を重ねれば、必ず、健康体を維持できるはずだ。