2018年4月1日日曜日

米国、テスラ社がもう危ない


これってどうなるのかな。
 手を差し伸べる・助ける人もいないようだが---

 核心は一体なにか。
 それは、ガソリン車 → 電気自動車 へ一足飛びに移行しない—ということなのだ。
 問題は電池だろうなぁ。
 電池にかなりの技術革新がないと無理なようだ。
 そして、その電池の技術革新にもう10年以上は時間が必要ではないか—ということが核心部分なのだろう。

 で。
 表題のテスラ社は、その一足飛びのことをしようとしていた。
 夢は夢でいいのだが、足元がその夢においついて行かなかったようだ。

 まず、新聞から抜粋。

2018.03.29
テスラ、1日で42億ドル蒸発
 「イーロン・マスクが魔法でもかけない限り、4ヶ月以内に破産するだろう」との見通しも
 電気自動車メーカー「テスラ」の株価暴落の影響で、米証券市場が頓挫した。
 27日、ニューヨークダウ指数は前日より1.43%下落した23857.71で取引を終えた。
 技術株中心のナスダック総合指数は下落率がさらに高く、2.93%マイナスの7008.81で取引を終えた。

 「テスラ」の株価は、8.22%暴落(時価総額42億ドル減少)し、技術関連株の下落を主導した。
 去る23日、自律走行機能が搭載された同社の電気自動車「モデルX」が交通事故を起こしたことに対し、米連邦交通安全委員会が調査に着手したというニュースが株価下落に影響を及ぼした。
 さらに、格付け会社ムーディーズは格付けをB2からB3へと下げ、テスラに対する投資者たちの疑問が増幅された。
 ムーディーズは、「テスラが新規資金20億ドル(約21460億ウォン)を確保しなければ、追加で降格することもある」とし、格付けも「安定的」から「否定的」に下げた。

▲最先端車両は安全なのか?テスラ死亡事故で株価8%暴落。
 テスラの電気自動車SUVである「モデルX」が、米カルフォルニアの101番高速道路南方向シリコンバレー区間で中央分離帯に衝突し、火がついて車の前方部分が焼失した。
 27日、米国現地のマスコミによると、38歳の男性が運転したこの車は、分離帯に衝突して、他の車両2台と玉突き衝突をした。運転者は死亡した。この車は自律走行機能がある車両だった。
 米連邦交通安全委員会は、「事故当時、車両が自律走行モードかは定かでない」と明らかにした。

 委員会は衝突後に発生した火災について調査する計画だ。
 一方、一部ではバッテリー爆発の可能性も提起されている。
 シティー・グループも、「普及型電気自動車モデル3の生産に支障が生じ、これによる注文減少の懸念が短期危険要素になりかねない」とし、テスラに対する投資意見を「中立」とした。

 テスラが短期間に破産するだろうという見通しも出た。
 ヘッジファンドビラス・キャピタル・マネジメントのトムスン最高経営者は「企業は利益を出さなければならないが、今まで同社で黒字になったのを見たことがない」「(同社CEOである)イーロン・マスクが、魔法を使わない限り、4ヵ月内に破産するだろう」と話した…(省略)

補足、感想など

 テスラ社については、昨年からそのリスクの高さが記事となっていた。ご紹介したい。

 --ここから--

2016/02/16()
 地球温暖化の一因となっている二酸化炭素(CO2)の排出をゼロに近づけようと思えば、避けて通れないのは、 ガソリンなどの化石燃料を使う自動車からの脱却だ。
 これまでその転換の主役として脚光を浴びてきたのは、電気自動車(EV)だった。
 テスラモーターズのモデルS、ゼネラル・モーターズ(GM)のシボレー・ボルト、日産自動車のリーフなどである。
 しかし、これとは別の技術に期待を寄せる自動車メーカーも現れている。
 そのテクノロジーとは、 燃料電池車(FCV)。
 燃料電池で水素と空気中の酸素を化学反応させ、それによってつくり出した電気で走る自動車のことだ。
 補給する必要があるのは、水素だけ。ガソリンはまったく使用しない。
 1度の水素補給で走れる距離は、 EVが1度の充電で走れる距離より長い。
 有害なガスを排出するガソリンエンジン車と異なり、吐き出すのは水蒸気だけだ。

 開発競争も熱を帯びている。昨年の東京モーターショーでは、トヨタのレクサスブランドがFCV のコンセプトモデル「LF-FC」を、ドイツのメルセデス・ベンツがコンセプトカー「ビジョン・トウキョウ」 (燃料電池と電気の両方で動くミニバン)を出展。
 ホンダは、新型FCV「クラリティ・フューエル・セル」の 市販予定車をお披露目した(3月に日本でリース販売を開始する予定)。
 トヨタは既に、1412月に日本でFCV「MIRAI(ミライ)」を発売し、昨年秋には北米とヨーロッパでも販売を開始している。

 世界初の大量生産のFCVという触れ込みの車だ。日本での発売開始から1カ月間の 受注台数は、国内年間販売計画の400台を大きく上回り、1500台に達した。
 納車まで2~3年待ちのケースもある。
 ただし、FCVが利便性を発揮するためには、水素ステーションがドライバーの身近になくてはならない。
 現在アメリカ国内にあるステーションは、たった十数カ所。そのほとんどがカリフォルニア州、 それもロサンゼルスの周辺に集中している。しかも、一般のドライバーが利用できるのは数カ所だけだ。

日本が普及の先頭を走る
 それでも整備は進んでいる。カリフォルニア州エネルギー委員会は莫大な予算を確保して、 水素ステーションの建設を推進。委員会が目指す100カ所には遠く及ばないが、今年末までには州内の ステーションがおよそ50カ所まで増える見通しだ。
 コネティカット州、メリーランド州、マサチューセッツ州、 ニューヨーク州、オレゴン州、ロードアイランド州、バーモント州の知事も、FCVの普及支援を打ち出した。

 自動車メーカーも水素ステーションに投資している。ホンダとトヨタは14年、カリフォルニア州で 水素ステーション開設を支援するために、ファーストエレメント・フュエルという燃料小売企業にそれぞれ 1380万ドルと720万ドルを資金提供した。
 トヨタは、ニューヨークやボストンの都市圏で12カ所のステーションの 建設を支援することも表明している。
 FCV普及の先頭を走るのは日本だ。
 安倍晋三首相は、2020年東京五輪に向けて「水素社会の構築」 という目標をぶち上げた。
 その一環として、FCV購入者への約202万円の補助金支給を打ち出し (これに上乗せして、自治体独自の補助金を受給できる場合もある)、官庁にもFCV導入を促している。

 ただし日本でも、水素ステーションの整備は遅れ気味だ。今年3月末までに100カ所の開設を目指していたが、 実際には80カ所程度にとどまる見通しだ。
 多くの新しいテクノロジーがそうであるように、FCVの普及は、消費者に購買意欲を抱かせられるかどうかに 懸かっている。
 しかし日本のような補助金制度がなければ、FCVはかなり高価になる可能性がある。
 「MIRAI」のアメリカ市場での販売価格は、工場から販売店までの運送料を別にして 最低5万7500ドルだ(日本では723万6000円。ホンダの「クラリティ」は766万円を予定し、アメリカでの販売価格は未発表

 生産量が増えれば部品単価が下がり、販売価格も安くなるだろうが、当座は高価な 買い物と言わざるを得ない(それでも、最低約7万ドル以上するテスラのEV「モデルS」に比べれば安いのだが)。
 トヨタは、アメリカにおけるMIRAIの販売目標を来年末までに3000台としている。
 ホンダはもう少し控えめで 差し当たり日本で200台の販売を目指している(アメリカでの販売予定時期は明らかにされていない)。
 韓国の現代自動車は14年、カリフォルニア州南部の数十の顧客に、コンパクトSUV「ツーソン」 のFCVモデルをリース販売し始めた。「需要が増えれば、大量生産できる体制は整っている」と、同社の広報担当者は胸を張る。

FCVに舵を切るトヨタ
 こうした日韓の自動車メーカーとは異なり、EVに力を入れるテスラのイーロン・マスクCEOは、 FCVを声高に批判してきた。
 燃料電池(フュエル・セル)は「愚者の電池(フール・セル)」だと揶揄し、 人気に火が付く可能性は低いと述べている。
 しかしFCV推進派に言わせれば、EVにも欠点がある。トヨタの加藤光久副社長は、値段が高く、 車体が重く、充電に時間がかかることをEVの弱点として挙げている。
 トヨタは一時期、テスラと組んで SUV「RAV4」のEVモデルを製造していたが、期待したような売り上げにつながらず、既に生産を終了した。
 いまトヨタはFCV市場へのライバルの参入を歓迎しており、それを促すために5700件近い 関連特許の無償開放に踏み切った。
 参入企業が増えて水素ステーションがもっと多くなれば、 FCVを買う顧客も増えるはずと期待しているのだ。
 ほかのメーカーも動き始めている。GMもホンダと組んで燃料電池の開発を進めているし、 日産はダイムラー(メルセデスベンツの親会社)と共同で、早ければ2020年の発売を視野に入れている。
 「FCVは永遠に『5年後』のテクノロジーだと、よく冗談のネタにされてきたが」と、 調査会社IHSオートモーティブのアナリスト、デビン・リンゼーは言う。「その年数はだいぶ縮まってきたようだ」


2017/09/17()
 電気自動車(EV)への期待が高まっている。人気を牽引するのは米テスラだ。
 イーロン・マスク社長は「水素はバカだ」と公言し、未来のクルマといわれた燃料電池車(FCV)を攻撃する。
 しかしモータージャーナリストの清水和夫氏は「攻撃するのはテスラにとって一番厄介な敵だから」という。
 清水氏と元朝日新聞編集委員の安井孝之氏の「EV対談」。第3回をお届けします(全5回)。

【安井】最近の電気自動車(EV)への傾斜は欧州での排気ガス問題が一つのきっかけでしたが、もう一つの要素として、イーロン・マスクのテスラの動きが自動車業界に刺激を与えていますね。
【清水】テスラは恐竜を絶滅させた隕石のような存在です。それほど衝撃を与えています。

テスラにとって一番厄介な敵は水素
【安井】ZEV規制がテスラの業績を下支えしているわけですね。
【清水】この規制でホンダやトヨタは年間数十億円のお金をテスラに払っているわけです。それがテスラの大きな収益源になっている。このことが実は、イーロン・マスクが「水素はバカだ」と言い、燃料電池車(FCV、フューエルセル車)を「フール・セル」と揶揄している理由だと僕は思っています。

【安井】なぜですか。
【清水】テスラにとって一番厄介な敵は水素だからです。
ZEV規制は「水素」に移る可能性がある
【清水】カリフォルニアの2018年モデルイヤー以降のZEV規制で、例えばEV1台販売した際に得られるクレジットが1だとしたら、FC2.5ぐらいのクレジットもらえるようになるんです。
 カリフォルニア州の考え方として、EVはもう普及期に入ってきたから、クレジットを減らすよと言い始めた。次の高みを狙い、FCVにインセンティブを乗せるよということなのです。2018年からFCV、つまり水素のほうにカリフォルニア州は力を入れようとしている。

【安井】イーロン・マスクにとっては、今のうちにFCVを潰しておかないとクレジットがこれまでのように売れなくなるということですね。だから水素を敵にしているという見立てですか。
【清水】そうだと思います。イーロン・マスクほどの頭脳があればわかるはずです。あらゆるロビーイングで水素を潰すのが、今のイーロンの仕事だと見ています。

【安井】市場関係者やメディアでは、「もうFCVは終わりだ、次はEVだ」という見方がありますが、そうではないという見方ですか。
ドイツも2025年頃にFCV実用化へ
【清水】アメリカの場合はシェールガスが出てきたので、輸入石油に頼らないでもエネルギー自給率は100%の国になりそうなので、どうしても水素が必要だというわけではないですが……。
 でも大気汚染の原因となる排ガスをゼロにして、長距離をドライブできるのはFCVだけです。
 さらに日本の場合は水素しかないと考えています。僕はエネルギーの自給率を高めるためにも、日本は水素をあきらめてはいけないと思います。
【安井】なんとなく今、FCVはもう終わったみたいな感じになっていて、しかもイーロン・マスクが、EVが主流になると言うものだから、市場もそう受け止めている。
 でもこの8月、石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルとホンダ、トヨタが米カリフォルニア州北部で水素ステーションを拡充することを決め、そのプロジェクトに同州のカリフォルニア・エネルギー委員会が約1600万ドル(約18億円)の補助金を出します。カリフォルニア州はFCVの普及にも熱心ですね。
【清水】今年9月のフランクフルトモーターショーでは、ついにドイツメーカーもFCV2025年頃までに実用化すると言い出しました。もはや水素は脱原発と脱化石を実行するなら、不可欠なエネルギーシステムだと思います。

2017/11/02()
米電気自動車テスラ、過去最大の赤字に 7~9月期、700億円
 米電気自動車メーカーのテスラが1日発表した2017年7~9月期決算は、販売費用や研究開発費が膨らみ、純損益が6億1937万ドル(約700億円)の赤字となった。
 ロイター通信によると、四半期決算で過去最大の赤字額という。
 売上高は前年同期比29・9%増の29億8467万ドル。新車の納車台数は5・3%増の2万6137台だった。

 メーカーに一定比率の排ガスゼロ車の販売を義務づけるカリフォルニア州の「ZEV規制」に基づいて販売した排出権は57万ドルにとどまり、前年同期の1億3854万ドルから大きく落ち込んだ。
 一方、同社は7月に納車を開始した新型セダン「モデル3」の生産が遅れる見通しも示した。
 1週間当たりの生産台数が5千台に達する時期を、従来の今年12月から「18年1~3月期の後半」に変更した。(共同)

 --ここまで--

 まぁ、単に短兵急に電気自動車になる訳がない—というだけのことでもなさそうだ。
 このテスラ社のイーロン・マスクなる人物も癖があって、そのあたりも、テスラ社の発展の足を引っ張っているようだ。

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4.イーロン・マスクの投資詐欺もそうだけど、最近は仮想通貨とかネズミ講と殆ど変わらない詐欺的マネーゲームが目に余る。欧米発の超大型金融破綻が来て大恐慌待ったなしだね。

5.俺は最初からイーロン・マスクの危うさについては言及してた派。でもまぁイノベーターとしては最高なんだろなそれが実業としてちゃんと健全に回り続けられるかはまた別の問題

6. なんか裏ありそうなんだよなあテスラが目障りだって企業沢山ありそうだし
ここのCEOだかが、ベーシックインカム推してるしなこの発端の事故自体が胡散臭い

9.※6安全性や技術に疑問視されてる中、ロビー活動で強引に公道実験できるようにして自社の株価を吊り上げを図ったのがテスラだぞ。

14.※7トヨタはテスラを切り捨てただろ。
 提携していた時にテスラの内部を調べたら色々とデタラメ過ぎて一緒にやっていけないと判断した。テスラには独自の技術があるわけでもないし、安全意識も自動車メーカーとしては非常識なくらい低いし、何の取り柄もない。

20.テスラは大量生産技術を軽視してたからな、いまだにモデル3の量産にメドが立たない。
 パソコンの中だけでちょいちょいできる仮想通貨だのコンピュータアプリだのと違って、自動車は実体を持つ複雑系の製品だ。
 自動車メーカーはそう簡単に参入できるほど甘いもんじゃないよ。

23.イーロンマスクの資産2兆円て自社株以外も含まれてるのか?

29.確かにイーロン・マスクは前々から胡散臭いとは思ってたしテスラは今年こそヤバいんじゃないかとは思ってたが、年内に破産の可能性とは急だなwwwまぁスペースXとか空飛ぶ車とか、実現するかはともかく面白かったよ次もせいぜい頑張ってくれ

31.※7自動車は家電製品じゃない
見たろ事故車。真っ二つに燃えた上にシャシーがドンガラだった。シロート目に見てもあれはない。
走る・曲がる・止まるの基本3要素が全くなっていなかった。
 それに、イーロンは癇癪持ちで、気分次第で社員を怒鳴りつけ、理由もなくクビにする。それがトヨタ首脳の逆鱗に触れた。トヨタの見識は伊達じゃない。

36.まだ大丈夫パナがテスラのインサイダーだからパナがテスラから逃げ出したら本当にテスラがやばいって話。パナがまだ一緒にやってくモードであればまだテスラいける

45.協力会社だったトヨタとダイムラーは去年危機感抱いて株を全部売却したもんな。

47.トヨタをバカにする発言してた数ヶ月前が遠い昔のようだ

52他の自動車メーカーがガソリン車の収益で電気自動車開発してるのにテスラだけ他に収益源無いってのがおかしいんだよ。だから詐欺まがいの資金集めに手を出したりする羽目になる。

54.ハイパールーフの件で本当に詐欺師だと思った。

 --ここまで--

 最後にホンダの2030年での製造する車種の見込を書いておこう。

 --ここから--

 ホンダの2030年頃の見通しでは、ガソリン車35%、ハイブリッド50%、電気自動車プラス燃料電池車 15% と予測している。

 --ここまで--

 10数年後においても、電気自動車は燃料電池車こみで、世界で15%程度なのだ。
 冒頭でふれた。
 ガソリン車 → 電気自動車 への本格的な移行は、おそらく20年後だろうな。