2014年3月15日土曜日

再エネ法は、技術革新に役立たない—とドイツ。

あの頭デッカチで、あわてもののドイツが、原発以外のエネルギー源が見つからなくて苦労している。
 まぁ当たり前であろう。

 簡単に原発以外のエネルギー源がみつかるぐらいなら、とっくの昔に、いろんなエネルギー源が実用化されているさ。
 今、世界中でどのくらいの原発の計画があるのか、考えてみたことがあるか。

 100近くあるのだぞ。
 つまり、原発というものはコンパクトでポテンシャルの高いエネルギー発生装置なのだ。
 簡単にこれに替わるものが見つかるわけがあるまい。
 世界中の人達がそう思っているのだ。

 ドイツ人は、頭でっかちで、あわてものであるがゆえに、太陽光発電などで苦労している。
 まぁ、日本もドイツを笑うこともできないが(なんせ、なんの見通しもなく原発ゼロたら言う元首相が存在しているのだからなぁ)、それでも、原発の価値を正しく捉えている方であろう。

 以下、新聞から抜粋。

 連邦政府の諮問機関である委員会は、 2014年の年報を発表、その中で再生可能エネルギー法は電気料金を高くし、 気候変動対策にも、イノノベーションにも役立たず、同法継続の妥当性は見出せないと 報告した。 

 EEGは再エネ発電比率の引き上げに貢献したが、再エネ発電事業者への 支援額は2000年の約1260億円から2013年の約3兆2800億円へと激増し、電気料金の約5分の1が再エネ発電事業者への支援に使われている点を批判。 

 加えて、ドイツ国内で再エネの電力が普及し、結果、排出枠に余剰が生じ、他の産業分野や周辺諸国でCO2排出量が増加し、CO2削減のメリットはないとした。 

 さらに、EEGは技術革新にも効果がないと指摘。
 その理由として、固定 価格買取制度では、同じ種類の再エネであれば、新技術を用いようが既存技術を 用いようが同じ価格で電力を買い取る仕組みとなっているため、新技術を利用するインセン ティブが欠ける点を挙げた。
 EFIは、ドイツに科学技術について連邦政府に提言する委員会。 
 委員は連邦政府によって任命。 


補足、感想など

 この頭でっかちが---と思う。
 ドイツの(いや、ヨーロッパのと言い換えても同じか)エリート達には、こうなんというか、泥だらけになった、汗だらけになった経験がないのだな--と感じる。

 なにもかも頭だけで考え、言動し、決定している—と感じる。
 これはヨーロッパのエリート教育というものが根本的にもっている弱点なのだ。
 なにもかもが、綺麗な部屋でふんぞりかえってものを考えている—そんな結果なのだ。

 そういえば、今、米国GMが長年リコールを無視した—とかで問題となっている。
 これも同根だろう。
 Mba なんとかいう資格をもつと、きれいな部屋で数字だけを眺めて判断するという、そんな生活からはリコールなんぞという無駄金を使う価値を見出せないのだろう。

 核心は。
 ものごとというものは、頭の中だけで展開していくものではない--ということだ。
 理屈でこうなる—ことと、実際にどうなる--ことには、大きな大きな乖離がある。

 その乖離の大きさ、距離というものを理解していないと、日本の原発で事故が起きた → じゃ、再生エネルギーだ と短絡的に考えてしまう。
 その部分が、頭でっかち、あわてものだ—と言われるのだ。

 日本の太陽光発電などもトイツ同様にリスクが高い。
 買い取り価格は下がる一方であろう。
 まだまだ、再生エネルギーの本命は見えてきてはいない。
 また、ドイツで指摘しているように、必ずしも技術革新に結びついていない。

 日本では、原発の代替するエネルギー源として、ある程度、ターゲットを絞って、国家プロジェクトで行うべきなのだろうな。
 日本のエリート達は、ドイツと違って、「身体を動かして獲得する知恵」のようなものをもっている人が多いので、ドイツ人ほど、短絡的にものを考えないし、決断しないのだと思う。

 まぁ、失礼ながら、日本から言えば、トイツは「反面教師」であろう。
 彼らの失敗から学ぶことは多い。