2015年10月15日木曜日

液状化で家が傾く—原告が敗訴。

2011年の東日本大震災のとき、東京浦安で液状化が発生し、家が傾いたとして、販売業者を訴えていた裁判で原告が敗訴した。
 高裁では始めての判断だというl

 どこらが争点だったのかな。
 液状化を想定して、その対策を家を建てるときに考慮すべきを「手を抜いた」ので、家が傾いたのだ—と原告側は言っている訳か。

 対して、被告側は、通常の自然災害には対応できるものだが、想定外の規模の地震で液状化が発生したのだ。想定外のことなのだ—と言っているということだな。

 で。
 高裁は、この被告側の主張を認めた—ということか。

 以下、新聞から抜粋。

 東日本大震災で液状化被害を受けた千葉県浦安市の一戸建て住宅の住民ら16人が、 対策を怠ったとして土地を分譲した三井不動産や住宅メーカーの三井ホームなどに 6億円余りの損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は、 請求を棄却した一審・東京地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。

 住民側は上告する方針。
 東日本大震災で浦安市では震度5強の揺れが観測され、その後も余震が続いた。
 住民らの土地について、裁判長は「想定外に長い時間、揺れが続いて液状化した」と認定。

 三井不動産は液状化を予測できず、住宅メーカーの対応にも不備はなかったと判断した。
 住民側代理人の弁護士によると、震災による液状化をめぐる集団訴訟では、住民側敗訴の一審判決が続いており、初めての二審判決だった。

 判決によると、三井不動産は2003年に分譲を開始。
 原告は購入した住宅が液状化で傾くなどの被害を受けた。

補足、感想など

 核心は、この土地について、「液状化」すると、メーカーが予想しなかったことに不備があったのか—てなことかな。

 なぜ、予想できなかったのだろうか。
 技術者の目からどうみえるか。

 結局のところ、地震の規模という問題だろうな。
 マグニチュード9なにがし—という数字は、一千年に一度という頻度のものだ。<M9というのは、地球上で想定される最大規模の数字だ>
 地震の発生は当然、予想しても、これだけの規模のものは予想していないし、そして予想していない—ということについて、ハウスメーカー側に瑕疵がない--ということであろう。

 逆に言えば、千年に一度の災害なんて、想定していなくて当たり前じゃないか—という言い方に繋がっているのだろうな。
 それが、「想定外に長い時間、揺れが続いて液状化した」と認定。」という意味であろう。

 筆者からみて、埋立地であるから「液状化することはない」とは言えないとしても、これほどの規模だから、はじめて発生したのだろう—という推定は、そう間違ってもいないと思われる。

 原告は上告するという。
 最高裁でも同様の判断だろうな。