▲円天—という単語を見るたびに、テレビでニコニコ笑っていたおばさんの顔を思い出す。
出資すれば、なにか様々な品が無料でもらえる—とかの会場へむかう途中の様子だった。
なにを餌に出資する—という話だったか、もうハッキリ筆者には記憶にない。
まぁ、まっとうとも思えぬような理由付けであった。
案の定、数年すると破綻した。
すると、自分にまかせてくれれば、出資したお金をとりかえして上げます。だから、手数料を—ともちかける人が出てくる。
なんというか、「騙し」の連鎖とでもいうべきものか。
以下、新聞から抜粋。
「円天」と呼ばれる独自の電子マネーを使った詐欺事件の被害者に対して「金を取り戻せる」 として、手数料などを振り込むよう求める文書などが届いていることが分かり、国民生活センターは、二次的な被害が広がるおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
▲補足、感想など
類似したものはたくさんある。
昭和50年台頃かなぁ。
原野商法というものがあった。
北海道の原野をとんでもなく安く(いや、もともともっと安いものなのだが)、都会の人間に売りつけるという商売だった。
まだまだ、土地神話が残っていた時代だったので、いかな原野でもそのうち—てな感覚があったのかもしれない。
そんなことで、北海道の原野を数百万で◯◯㎡所有した—という紙切れが届いただけ—という商法だった。
やがて昭和60年台、バブルも崩壊して、この原野商法も消滅した。
それから、かなりの期間が経過してからかなぁ。
この原野商法で失ったお金をまとめて取り返してあげます—という人が現れた。私に任せてもらえば、お金を取り返してあげます。ただ着手金を◯◯円ください—と。
これにひっかかった人がいた—というニュースがあった。
上の記事の話も、この原野商法の2次被害の話を踏まえたものだろう。
それにしても—と思う。
騙されやすい人はなんどでも繰り返して騙される。
いや、それよりもこの原野商法の被害者に再度(元の話から数十年の期間が経過していたと思う)、「取り返してあげます」という詐欺を思いついた人って、よほど天才的な詐欺師だと思わないか。
悪の天才とでもいうべきものか。