▲中国人の学者のものの見方がおかしい。
知的正直を軽視していると同時に我田引水的な楽観視というか、甘い方へ甘い方へ考える癖があるようだ。
こんな記事を見た記憶がある。
2012年の夏、習近平国家主席が、主席となる前か、「日本はどんなことをしても出て行きはしない」てなレポートがドンドン上がっていた。
えい、ここで一発、日本を殴りつけておこう—その方が、これからやりやすい--てなことを考えて、反日暴動を起こしたのだ。
これを契機として、「日本は出て行かない」どころではなくて、坂道を転がるように日本企業が中国から脱出し始めた。
まぁ、上でもふれた。
我田引水的な楽観レポートを中国人学者は書くのがお得意なのだろう。
情報を制限するのはいいが、学者がその「制限された」情報を基に考えてどうする。
自分で掘った落とし穴に自分で落ちるようなものだ。
以下、新聞から抜粋。
2016年4月7日、中国商務部が発表した貿易統計によると、2015年の日本の対中投資額(金融を含まない実質投資額)は
前年比25.2%減の32億1000万ドル(約3500億円)となった。
中国社会科学院研究所の倪月菊研究員は、「多角的に日本の対中投資を見る必要がある。
両国の政治の冷え込みは日本の対中投資に影響しているが、円安や中国経済の構造転換と高度化、
労働力コストの上昇、とりわけ日本の投資地域および投資構造の変化等は対中投資が減少している要因である」と述べた。
倪氏は以下の四つの点から、日本の対中投資減少の要因を分析。
1つ目は、円安による日本全体の対中投資減。
2つ目は、中国経済成長速度の減速による対中投資減。
3つ目は、日本の海外投資戦略の調整による対中投資の減少。
4つ目は、日本企業は「中国+1」戦略でリスク回避をしている。
倪氏は今後の日本の対中投資の方向性について、円安が継続する場合は日本の対外投資も減少するも、中国経済の構造転換の成果が見られるにつれ、日本企業は中国の発展の中から新たなチャンスを見出し、新たな投資を増やし、とりわけハイテク分野と精密機械といった分野での投資を増やしていくと指摘。
倪氏は「中国の全面的開放戦略の実施にともない、今後サービス分野の開放が拡大される。
これも日本のサービス業の
中国進出の絶好のチャンスとなる。数年の投資減少を経た後に、日本の対中投資は次第に回復し、安定して推移
していくだろう」と。
▲補足、感想など
お気楽レポートではある。
こんなレポートを読んで、習近平国家主席(まだ、2012年の夏はなっていなかった)は、ここで一発、日本人を殴りつけておこう—と決断したのだ。
お気楽レポート → お気楽判断 ではある。
そのお気楽な決断が、どのような日中間での関係になったか—4年という歳月をみればよく分かるであろう。
ちょいと2012年夏の反日暴動の後での記事をみてみよう。
--ここから--
2012.9.19
暴徒化したデモ隊に襲撃され、略奪を受けた日系スーパー =中国山東省青島
中国各地の反日デモが拡大し、多くの企業で、現地工場の操業や営業停止が相次いだ。
状況を見極め、稼働や営業の再開を決めるが、影響が長引く可能性もある。
すでに、政治的なリスクや賃金上昇を嫌い、生産拠点を中国以外のアジア地域に分散する動きもある。
ただ、13億人を抱える中国は世界最大の消費地で、各企業は今後の対応に苦慮している。
トヨタ自動車は「従業員の安全確保を優先」し、中国国内の一部工場を19日も操業停止する。
ソニーは中国の7工場のうち、2工場の操業をストップ。
パナソニックも、停止している青島市や珠海市の工場再開は未定だ。
小売店も、現地営業をとりやめた。
イオンは、中国で展開する35店舗のうち、反日デモで被害を受けた青島市のスーパー「ジャスコ黄島店」を含む、30店舗の営業を見合わせた。
ユニクロを運営するファーストリテイリングも、北京市内を中心に60店を休業にし、日本人社員を自宅待機させた。
メーカーは、中国に生産拠点が集中するリスクを回避し始めている。
大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「リスク分散のため、生産拠点を中国以外に移す動きが加速している。非製造業も中国進出には極めて慎重になるだろう」と指摘。
反日デモの拡大が、日本企業の「脱中国」に拍車をかける可能性もある
しかし、13億人を抱える市場としての中国の重要性は変わらない。
ユニクロは、中国を軸としてアジアでの販売拡大を計画しており、中国戦略について、「現時点で方針に変更はない」(幹部)という。
JTBや日本旅行など、旅行業界にとっても中国発の訪日旅行商品は成長性が見込め、各社とも営業活動の縮小は考えていない。
製造業も、市場に近い場所で生産する「消費地立地」の点から中国は無視できず、「リスクが顕在化しても、中国から手を引くわけにはいかない」ジレンマを抱えている。
--ここまで--
2012年の秋での対応だ。
2012年末に、朝鮮民主党政権は倒れ、年末には自民党の安倍政権が成立した。
2013年1月の記事を見てみよう。上の記事より中国離れが明確となっている。
--ここから--
■「有望市場」一極化崩れる
アジアを軸に新興国の成長取り込みに日本企業の海外戦略の方向感が変わった。
企業123社に対してアンケートで
今後の有望市場を聞いたところ、これまで支持されていた中国市場に
インドネシア、タイが並び、東南アジア市場への期待感が急上昇している。
尖閣諸島の国有化後の日中関係の悪化で、中国リスクの大きさが鮮明になったことを
受けて、多くの企業が「脱・中国依存」の意識を強めているようだ。
■尖閣リスク認識
市場や生産拠点として、今後3年間で有望視している国を聞いたところ、中国とインドネシアがそれぞれ最多の53社で、タイ(52社)も同水準
だった。
ベトナム(48社)や、ミャンマー(32社)も
上位に入り、ASEAN(東南アジア諸国連合)各国の成長性に注目する企業が急増。
2011年末に実施した前回調査では中国が65社で最多。
対し、アセアン地域はインドネシアが41社、ベトナム37社、フィリピン11社などに
とどまっていた。
1年での企業の変化には、中国を重視しながらも、
アセアン主要国の成長の取り込みで中国リスクの回避を急ごうとする姿勢がみえる。
日中関係は、尖閣諸島の国有化で緊張感が高まり、昨年9月には反日のデモ隊の
攻撃で日系の店舗や工場が破壊され、自動車メーカーは不買運動の標的となり、減産を強いられた。
中国政府の経済制裁ともとれる対応も
企業活動の妨げになった。
アンケートでは、日中関係の悪化で、業務・業績に「マイナスの影響があった」とする
回答の割合が計47%で、「影響なし」とした割合を8ポイント上回った。
自動車や電機では「大きなマイナスの影響があった」との回答が多かった。
■東南アジアシフト
一方、中国リスクへの対応策では、中国以外での事業強化をあげた企業が
30社にのぼったほか、「中国での投資をより慎重に判断」、「旅客減少を見据えた機材のダウンサイジング」など、収益減を前提とした動きも出ている。
日本企業の多くは、中国を重要市場と位置付ける姿勢を変えておらず、
現地の合弁相手など、パートナー企業との連携強化をあげる企業も38社と多かった。
ただ「対策なし」との回答も33社にのぼり、中国ビジネスの難しさが浮き彫りと
なった。
賃金上昇が続く中国は、世界の工場としての魅力も薄れつつある。
賃金格差など雇用条件への不満を背景にしたストライキも頻発。
これに対しインドネシア、タイなど東南アジアの主要国は安定した経済成長が続いており、
日本との関係も良好だ。
ミャンマーは人件費が中国の5分の1程度で生産拠点としての魅力が
高い。
日中関係の悪化は一朝一夕では解決しない。
「政冷経熱」が通用しない現実を前に、東南アジアに成長の源泉を分散する
「チャイナ・プラスワン」の動きが加速しそうだ。
■新興国の景気減速、懸念 個人消費、米経済…不安材料山積み
企業業績の鍵を握るのはやはり新興国経済の動向だ。
業績の懸念材料を聞いたところ、最多の68社が「新興国経済の減速」と「欧州債務危機の長期化」を
あげた。
日本企業は昨年、火種となった欧州危機と同じレベルで、
新興国経済の減速を警戒している。
原因は中国だ。
中国の12年の国内総生産(GDP)成長率は13年ぶりに8%を割り込む見通しで、
これまでの成長ペースからの減速が鮮明になった。
その影響の大きさを実感した企業が、
成長期待の反動リスクに敏感になっている。
13年度の主要上場企業208社(金融、電力・ガスを除く)の
経常利益の合計は前年度比18.2%増と、2桁の伸びが見込まれている。
業績予想は
円相場の想定レートの前提が1ドル=80円。
政権交代後の円安傾向が定着すれば、経常利益の
増益幅はさらに大きくなる可能性もある。
ただ、新興国経済の変調や欧州債務危機の行方のほかにも、「個人消費の萎縮」(59社)や
「米国経済の減速」(57社)など業績下押しの懸念材料は多く、日興の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは「ここ数年のコスト削減で企業の収益改善は進んだが、
売上高を増やすことを考えると視界は晴れていない」と指摘。
--ここまで--
1000兆円とも2000兆円とも言われるユダヤ人からの借金だ。
シャイロックのような強欲な金貸しから、「金返せ」「金返せ」と言われ続けることになる。
まぁ、借金の返済に頑張って頂きたい。