▲いたずらに、豊津移転を先延ばししても意味があるまい。
時間とお金の無駄というものだ。
櫻井よしこさんが、小池さんを批判している。筆者も同感だ。
以下、新聞から抜粋。
安全と安心を混同し、3・11を原発反対という政治目的にも利用したとみられる菅氏と、
豊洲問題で議論を提起し続ける小池氏のイメージが重なると感じるのには、理由がある。
小池氏は昨年8月に知事に就任、同月31日、安全性、事業費、情報公開の3つの問題の解明が必要だとして、豊洲への移転延期を発表。
後日、小池氏はさらに(1)豊洲の建屋の安全性(2)豊洲の地下が盛り土されずに地下ピットになっている区域での揮発性ガスの危険性(3)地下水の安全性-に疑問を呈した。
情報公開についての氏の疑問はまっとうではあるが、百条委員会が設置され、石原慎太郎氏はじめ各氏への証人喚問も行われた。
喚問で全ての疑問が解明されたとは思わないが、そのことが移転中止の要因になるのか。
なるとしたら、小池氏は、豊洲移転を許容できない理由を明確にすべきだ。
安全性の問題は小池氏が挙げた3点とも重なるが、これらは解決済みではないか。
(1)は昨年末に検査済み証が交付され、建物の安全性は確認
(2)は換気すれば問題なしとの調査が発表された。
(3)の地下水汚染に関して、
産業技術総合研究所の中西準子氏はじめ専門家らは小池氏の姿勢に疑問を呈している。
一方、築地市場の実態は厳しい。3月、都の予算特別委員会で自民党の崎山知尚氏の質問に対し、小池氏は1月12日の築地市場視察でネズミを目撃したことを認めた。
崎山氏が示した写真にはネズミが何匹も写っており、見るに耐えない。
また、3階建て以上、床面積1千平方メートル以上の建物のうち、6棟は耐震基準を満たす十分な工事を施すことが難しい。
アスベスト問題も深刻だ。崎山氏は築地の屋根のほぼ全体、壁面のアスベストについて警告する。地震で建物が倒壊すればアスベストの飛散も起こり得る。
築地は限界ではないのか。
これ以上の豊洲移転の引き延ばしは、真に都民のためか。
決断の遅れは時間と税金の浪費である。
公益・国益に基づいた判断が必要で、都議選などを念頭においた政治的利用は許されない。
都民第一が、小池氏の自分第一になってはならないだろう。
ニュースキャスターから政界に転じ、安倍晋三氏まで政界の雄に重用された経歴を振り返れば、
ここにきて、小池氏のイメージと菅氏のそれとの類似性を感じさせるなどとは、もったいない気がするがどうか。
▲補足、感想など
このブログで何度もふれた。
技術者の言うことを信じてあげてほしい。
技術者というものは、政治家のような派手な演出・言い回しはできない。
100%安全だとはいえない。でも、100%に近づくように努力するとは言える。
表題でふれたように、小池都知事は、振り上げた拳の「落とし所」に苦労している。
でも。
「技術者が安全だと言っているから」で、もう、理由付けとして充分なのだ。世間はそれで納得する。
日本の技術者は優秀だ。かれらを信じてあげてほしい。