▲なにか、西欧諸国の若者の失業率が高い。
ムスリム達の難民が多数、流入して混乱が続いているということも大きいのだろうな。
ただ。それでも、今失業しているヨーロッパの若者の言うことをみていると、なにか硬直的というか、頭の固さ、もっと言えば頭の悪さを感じる。
働くということは、なにか、国民が困っていること、欲しがっていることに対応すればいいことではないのか。
分からないことに対して、なんらかの回答を示唆するというのも仕事になるだろう。
このヨーロッパの若者達の「柔軟性のなさ」は、一体どこからくるのだろうか。
牢固とした階層社会というものが、若者達の思考の柔軟性を奪ってしまうのか。
以下、文章から抜粋。
ヨーロッパでは、八年間で失業率が19%から25%にまでに上昇。スペインとギリシャの北部では、若者のうち二人に一人が就職できない、または失業中の状態です。
有名大学で優秀な学位を取得しても、思い通りの職につくことがままなりません。
よって多くの若者は、卒業しても実家を離れられません。時には外国まで職探しに行かねばならない。
就職のできない若者たち。インタビューでみえる現実
「国で仕事にありつけないスペイン人の若者が、同じEU圏内のドイツに飛んで就職する・・・そんなに悪い話じゃないんじゃない?」あなたはそう思うかもしれません。
しかし実際、ドイツで就職活動をすれば、簡単に採用される!ということにはなりません。
何故なら、グローバルでインターナショナルな大企業でもない限り、一流大学の卒業資格や、その業種のエキスパートでも、ドイツ語が堪能ではない外国人の若者は雇ってもらえない。
この統計によると、スペイン、ギリシャ、クロアチア、イタリアらにおいては、約二人に一人は就職ができない、という現状です。学校は出たのに、真面目なのに、懸命に就活に励んでいるのに就職ができない若者たち。彼らは実際どう思っているのでしょうか。
今回は、ヨーロッパの就職できない若者たちの話を通して、ヨーロッパのネガティブな現実面をみて、どうすればいいのか考えてみましょう。
無職の若者たちをインタビューしてきました。
看護師の資格はあるけれど、ベビーシッターのバイトの日々…Edda
Ferrara, 24歳
国→若者の失業状態率約40%のイタリア
看護師になるのが夢だという、女性のFerrara(24)。就活を開始してから、一年以上。まだめどがたっていません。
「探しているんだけど全然だめ。私に看護師になる夢をかなえさせるために、両親は学費のやりくりにとても苦労してくれた。でも頑張って卒業して、看護師の資格だって取ったのに、全然仕事にありつけない。
わたしだけじゃないわ。周りの友達もみんな同じ状況。学歴や資格に見合った職に就けた友達はほとんどいないわよ。みんなバーやレストランで働いているもの。
救命棟で働くのが夢なんだけど、今は時々ベビーシッターのバイトをしているだけ。イタリアを出るしかないのかなって思っている」
学士号をとったものの、季節労働者 Stelios
Qerimaj, 23歳
国:若者の失業状態率が約50%のギリシャ
工科大学で自動車整備士と学士(工学)の学位を取得した、Stelios
Qerimaj。
「冬は工事現場、夏は観光地のレストランでウェイター。これが僕の仕事だ。もちろん、こんなのは僕が希望していた職業じゃない。でもほかに仕事がないから仕方がないんだ。」
ギリシャにいる限り、ろくな就職先はないとすでに諦めています。もはや外国に移住するしかないと開き直っています。彼の友人のうち半分は、非常に安い賃金でこき使われており、もう半分は季節労働者だと言います。求人があればそれが何であれ、皆はなりふり構わずゲットしている、そうせざるを得ない状況なのだ、と…
修士学の資格より、経験者優先だなんて! Blanca
del Valle Ortiz,25歳
国:若者の失業状態率が約50%のスペイン
「スペインの経済危機が過ぎた後、雇用増加になるだろうと世間では楽観視されていた。しかし実際はそうでもなかったのよ。」 そう話すのは
del Valle Ortiz。
彼女はつい最近までマドリードの大都会に出て、ウェイトレスの仕事をしながら環境工学にたずさわる職探しをしていました。Del
Valle Ortiz は環境科学を学び、修士号の資格を2016年に取得。
彼女は求人サイトに目を通し、希望する職種をみつけると片っ端から応募をしていく、ということを毎日1時間は行っています。
それはスペイン国内留まらず、アイルランドやデンマークといったほかのヨーロッパ諸国の求人募集にも目を通しています。
「問題なのは、どこの企業も”経験者”だけを採用したがっていることなの。一生懸命大学で勉強して、さあこれからだ、というやる気に溢れた新卒者には、門を閉ざしてチャンスさえ与えてくれないのよ。」これらの五人たちの話を聞くと、全員、それなりの立派な学歴や資格、志を持っています。しかし就職ができない・・・
▲補足、感想など
筆者は、自分の学んだ分野と職業としている分野が異なる。
大学は、別に職業訓練校ではない—と考えている。
上の若者達の言い分を聴いていると、どこか、肉体労働を卑しんでいるようだ。
肉体労働は、下層階級だというような蔑視の感覚があるのだろうな。
面倒だな。こういう感覚は。
冒頭でふれた。
仕事というものは、誰かが困っていたり、ああして欲しいとかの欲求を満たし、解決して上げる—そういうものであろう。
そう考えれば、看護師なり、なんとかいう工学系の修士であろうが、関係はあるまい。
時代とともに、人間の困りごとは変化していくではないか。
そのニーズをつかめばいいだけのことだ。
お金がないなら、まず、たいやき屋でも始めたらどうなんだ—とか日本人なら考える。
日本にフィギュアという美少女などの人形がある。
あれを多数の部品としてバラバラに造形し、大量につくれるようにする「造形師」なる仕事があるが、あれなど、学校で習ったというようなものではない。
自分で好きだから、色々、試行錯誤の結果としてできたものであろう。
そして、造形師という新しい「職業」を創設してしまったのだ。
要するに、仕事がないなら、新しい仕事を作ってしまえばいいこと。
そのあたりまで、開き直って発想できないものか。
そこに「頭の良し悪し」を感じる。
今なら、ネットがある。
様々な情報から、「新しい仕事を作り出す」ヒントなんて、転がっているではないか。