2018年2月27日火曜日

これから、どういう自動車が売れるのか。ホンダを例にして


なにかというと、今、ヨーロッパなどで電気自動車への移行が声高に語られているが、そう簡単に、ガソリン車 → 電気自動車になる訳がないというのが、筆者の感覚だった。

 つまり、ガソリン車 → ハイブリッド・燃料電池車 → 電気自動車 となるだろうが、実際に電気自動車となるのは遥かに先だろうと思っていた。
 そのあたりのことが、ホンダの動きをみていて、納得する気がした。

 まず、新聞から抜粋。

 ホンダは2018年、主力市場の米国、中国、日本でハイブリッド車(HV)の有力モデルを一斉に発売する。
 基幹部品の現地調達も進め、コスト競争力を高める。
 ホンダは30年までに世界販売の65%をHVや電気自動車(EV)などの電動車両にする方針。 
 次世代エコカーとして有力なEVはコストやインフラに課題が残るため、ホンダは即戦力のHV投入で世界の燃費規制に対応する。
 米国では18年前半に「アコード」のHVを発売し、夏にはHV専用車「インサイト」も投入。
 米国はホンダにとって最大市場だが、17年のHV販売台数は2万台強で比率も1%にとどまった。
 中長期の環境対応需要を取り込む。
 中国では、舂に「アキュラ」の多目的スポーツ車(SUV) 「CDX」にHV仕様を投入。
 CDXはアキュラの中国販売の9割を占める主力車種。高級車で環境性能を打ちだし、ブランドイメージを高める。
 20年ごろには、プラグインハイブリッド車(PHV)の販売も始める方針。

 日本では夏にSUV 「CR-V」の新型でHVを発売。年末にはインサイトを4年ぶりに復活させる。
 ホンダは日本市場での販売の半数をHVで占めるが、上積みを目指す。
 米国で発売するアコードHVは米国生産とし、バッテリーなどで構成する電力供給部品も現地でつくる。
 ホンダのHVの電力を制御する部品を手掛ける系列会社ケーヒンも、20年までに米中で現地生産を始める方針。
 モーターでは、日立オートモティブシステムズとの共同出資会社が21年までに米中で現地生産をする。
 ホンダがHVを世界の主力市場で一斉に発売するのは環境規制への対応が狙いだ。
 中国や米カリフォルニア州は排ガスを出さないEVなどの販売を一定台数義務付ける規制を設けている。
 これとは別に、自動車メーカーごとの平均燃費 「CAFE方式」の規制もあり、HVが有効だ。
 CAFE方式の採用国は20年に日本や欧米、中国など計30力国・地域程度に広がる見通し。
 ホンダの17年の電動車販売は約26万台と全体の5%にとどまるが、30年までに世界販売の65%を電動車にする計画。
 このうち全体の50%をHVやPHVとし、残る15%をEVや燃料電池車(FCV)とする方針だ。

 1920年に欧州や日本で量産型EVを投入するが、コストやインフラ、充電時間などの課題があるため当面はHVを主役と位置づける。
 HVは90年代後半にホンダやトヨタ自動車が実用化した時点ではコストが課題となっていた。
 20年ほどを経て普及が進み、システムの量産効果も出て、今では収益性も高くなっているようだ。
 英調査会社IHSマークイットの予測では、30年の世界販売に占めるHVは全体の33%で、EVの7%を上回る。

電池コストEVは20倍  量産効果になお時間
 電気自動車(EV)は走行中に排ガスを出さないため、大気汚染が深刻な中国などで次世代エコカーの本命とされる。ただ、EVにはハイブリッド車(HV)の約50倍の容量の車載電池が必要で、現時点ではコストは20倍超にのぼるとされる。
 量産効果でコストが下がるには時間がかかり、EVはゆっくりとしたペースで普及する見通しだ。
 2030年に世界販売に占めるHVやEVなどの電動車を550万台以上に引き上げると表明したトヨタ自動車。
 小林耕士副社長は「電池が一番の課題になる」と指摘する。
 同社の主力HV「プリウス」では1台当たり6万円だった電池のコストがEVでは140万円に達するといい、「売価に反映できるかどうかを含めて、非常に答えがたい問題だ」と話す。

 EV用電池のコストを大幅に引き下げる技術として、トヨタなど自動車各社は「全固体電池」と呼ぶ次世代電池の開発にも力を入れている。
 ただ、電極部分を精密に加工する技術の難しさなどから量産化のハードルは高く、今のところ普及の道筋は立っていない。
 当面は内燃機関とモーターの組み合わせによって燃費効率を高め、各国の燃費規制に適合する手法が自動車業界の現実解となる見通しだ。

補足、感想など

 上の今から12年先の2030年度におけるホンダの比率をみてみよう。
 35%がガソリン車、50%がハイブリッド、残り15%が電気自動車、燃料電池車 となる見通し。

 まぁ、こんな感じだろうなと納得する。
 2030年で、電気自動車って、15%未満—実際は、燃料電池車の方が多いだろうから。数%という見込ということだろう。

 そんなことで、電気自動車の普及するタイミングは、20年先ぐらいではないのかな。