2018年2月9日金曜日

中国が忘れたではなくて、自分で破壊しただろう。文化大革命を思い出せ


なにか、日本にあるものを中国起源だとかいうのが流行っているようだ。
 まぁ、日本人は別に否定はしない。

 日本という国は、ユーラシア大陸から更に東に入った島嶼国家だ。
 刺激が乏しいもので、なかなか文明が芽吹かなかった。
 隣に中国というユーラシア大陸の最東部分を大きく占める国家があって、紀元前4000年頃から、様々な民族が国家を立ち上げ、覇を競った。
 お陰で、日本も中国の影響を受けて稲作の技術が伝わり、やっと、食物を採集しつつ暮らすという状況から脱し、天皇家(アメとかアマとかいう姓であったらしい)という部族長によって統一され、文明化してきたのだ。

 天皇家が日本を統一するためには、鉄器が必要だったから、鉄を作る技術も中国とか朝鮮半島を経て、伝わってきたものだろう。
 だから。
 中国人から、あれもこれも中国起源と言われると、「まぁ、否定するのも難しいなぁ」と思う。

 以下、新聞から抜粋。

 悠久の歴史を持つ中国だが、歴史的文化遺産は驚くほど残っていない。
 一方、かつて古代中国から多くの影響を受け学んできた日本には、中国では見られなくなった歴史あるものが多く残されていることに驚く。
 では、「中国が忘れてしまったもの」がどれだけ日本に残っているのだろうか。
 中国メディアは、多くの中国人が知らない意外な中国由来のものを紹介する記事を掲載。

 まずは、「日本刀」と「鎧」だ。
 日本刀の歴史は長いが、その由来は唐刀だという。
 中国では宋の時代以降、コストの高さや戦争が歩兵から騎兵へと変化したために廃れてしまったが、日本は国土が狭く大規模な騎兵隊は必要なかったため、中国以上に進化し保存された。
 他には、今では日本を代表する「剣道」、「建築物」、「和服」、「忍者」なども中国由来だと記事は主張。
 剣道は中国の春秋戦国時代に、剣道着と奈良の東大寺などの建築物は唐の時代に、和服は三国志の時代に日本に入ってきたと伝えた。
 忍者に関しては、中国の雑技が元になっており、服部半蔵の先祖も中国・秦氏の末裔だという説があるという。

 また、武田信玄が旗印にしたことで有名な「風林火山」は、孫子の兵法から引用したもので、武田信玄は孫子のファンだったようだと誇らしげに紹介。
 他にも、桜や下駄、文字、正座、茶道など多くのものが中国由来だと伝えた。
 記事が主張している「中国由来のもの」は議論の余地が存在するが、中国由来の文化が日本で独自の進化を遂げて現代まで伝わり保存されているというのは感慨深いものがあるのだろう。
 古代中国には確かに素晴らしい発明が多く、日本に大きな影響を与えてきた。
 それだけに失われた文化が多いというのは実に残念なことである。

補足、感想など

 冒頭でふれたように、日本にある様々なモノが、中国起源である可能性を否定する気はない。

 でも。
 問題の核心は、そんなことにあるのではない。
 じゃ、なぜ、中国には残らなかったんだ?
 なぜ、雲散霧消したのだ?
 その核心を中国人は直視しているのか?

 結局、上の問いを考えていくと、1.文化というもののもつ脆弱性 2.長年の中国人愚民化政策による決定的なほどの識字率の低さ ということが挙げられる。

 中国の北側エリアには、農耕を嫌う騎馬民族がいて、優秀な指導者が出現すると、騎馬民族はそのまま、移動性の高い剽悍な軍隊と化してしまう。
 こうして、北側から何度も何度も、中国の主たる農耕民族国家を襲撃し、農耕民族達は、逃げ惑うしかなかつたのだ。
 この「逃げ惑う」中で、「様々な文化」が雲散霧消してしまった。

 様々な文化が発展しても、上でふれたように北側から騎馬民族が襲来してくる。
 それでも、なんか「書いたもの」として記録に残っていれば、まだ、復活することも可能だったのだろうな。
 そのあたり、中国の代々の為政者が「漢字」をできるだけ難解にして、普通の人達の読めないようにしていた。
 
 また、こういう通常人が無学文盲であったことが、焚書坑儒をやりやすくしているのだろう。
 中国人は、半世紀前の文化大革命で、様々な文化財を壊し、教養人を皆殺しにした。
 (アホな凶悪顔をした紅衛兵達が、教養人を吊し上げ、文化財を叩き壊す様子がユーチューブに載っている。ぜひ、見て欲しい)
 表題で書いたごとく、中国が忘れたのではない、その自分の手で、その自分の指で、文化財を破壊し、多数の教養人を殺害してすべてを灰燼に帰したのではないか。

 とどのつまり、文化を残すためには様々な条件とか幸運がなければ残らない。
 中国人の日本の日本刀がどうたら、剣道がどうたらなんて、笑ってしまう。

 まぁ、日本は島嶼国家であったことで、異民族からの攻撃を避けることができたということが大きいのだろうなぁ。