▲アメリカという国・アメリカ人は、自国の「キチガイふり」をよくしっているのだ。
1930年代には「禁酒法」なるトンデモ法律すらも制定してしまうほどの---。
17世紀始め、清教徒が入植して、建国したの—などという「神話」をそのまま信じている人々だからなぁ。
そういう伝説を信じている人にとっては、日本の橋下さんの「米軍も日本の風俗を利用したら」--という発言は、驚天動地なものであったろう。
しかし。
清教徒達からの伝統があるといったって、それで「本能」が抑制できるわけもない。
つまり、清教徒達からの伝統という「建前」と、本能(性欲を含めて)という「本音」の「相克」なのだ。
米軍は、建前としては崩せないが、裏側で、「性欲を含めた本能」をどう充足されるか—ということは、知恵を絞っているものと思える。
逆に言えば、橋下さんの発言は、米軍として最もふれてほしくない部分に、無遠慮に踏み込んでしまったための「反発」と理解した方が真っ当であろう。
以下、新聞から抜粋。
米国務省のベントレル報道部長は記者会見で、
橋下大阪市長が米軍に風俗業活用を求めた発言を撤回し「おわびする」と述べたことに関し
「一地方の当局者」の発言にこれ以上、コメントしないとの意向を示した。
ベントレル氏は「世界には無数の市長や地方の当局者がいる」と指摘。
地方の当局者らが「異様、不快または非難すべき発言をしても、いちいち反応することはできない」との考えを表明した。
橋下氏は大阪市長に加え、日本維新の会の共同代表も務めているが、ベントレル氏は「付け加えることはない」とだけ述べた。
橋下氏の訪米キャンセルに米政府が関与したかどうかという質問にもコメントしなかった。
▲補足、感想など
これに類する話は、昭和33年頃だったかな。
日本が南極の昭和基地を建設して、南極ではじめて越冬するという計画をした時の話だ。
えっと、ダッチワイフなとという用語を聞いたのがこれが始めでだったかな。これをもっていこう--と。
結局、誰も使わなかった—とか、越冬隊の西堀さんが言っていた記憶がある。
逆にいえば、日本では上の事例にあるように、比較的オープンに話題とすることができる。
アメリカ人の中では、冒頭でふれたように「清教徒達」からの伝統があぅて、「性欲」の問題に触れるのもああだ、こうだ—と制限があるのだろう。
これはもう、日本人とアメリカ人との「宗教観」の違いとでもいうべきなのだろうな。
だから。
橋下さんの「風俗云々」というのは、自国の宗教観にも関わる「おせっかい」な発言ととられた—ということか。
日本人からすれば「正論」そのものなのだが、アメリカ人からすると「精神の一番微妙のところに、泥のついた手でふれて--」となったわけだろう。
これは。
橋下さんが「謝罪」する必要があったかどうかは定かではないが、アメリカ人にとって「一番、微妙な部分」にさわったことは確かだろうな。
でも。
両国の宗教観の違い・そして自国の「キチガイふり」をアメリカ人も認めて、さらっとこれ以上のコメントはしない—と発言したものだ。