2013年6月26日水曜日

都議会選、維新の会惨敗の理由。

先日の都議会選で、維新の会は、34名が出馬して、2人の当選と惨敗状態だった。
 それ以前、橋下さんの一連の慰安婦発言で、維新の会への支持率が下がったという報道だったが、それだけが本当の理由か—と新聞が記事にしている。

 一読して、まぁ、指摘は当たっているのかな—と感じた。
 このあたりが、橋下さん、松井さんの「敗戦の際の責任の取り方への発言」へ微妙なニュアンスを与えているのだろう。

 以下、新聞から抜粋。

 23日東京都議選で日本維新の会がボロ負けを喫した。
 34人を 立候補させ当選したのは2人。
 7月の参院選に不安を残す 結果となった。
 橋下共同代表(43)の慰安婦発言による逆風に、石原代表(80)の橋下批判で党が混乱。

 しかし、敗因はそれだけではない。
 隠れ民主党”が足を引っ張っていたのだ。

 選挙対策本部はお通夜ムードだった。
 責任者の都総支部 代表は「新人が多く、選挙区にも基盤を持っていない。
 党の支持率の 影響を受けやすく、厳しい結果につながった」と、両代表の言動が響いたとした。

 平沼赳夫国会議員団代表は「選挙に悪い 影響があったという見方はしていない」と強がった。
 慰安婦発言以降の支持率の低下をみれば、敗因の1つであることは否定できない。
 しかし、大きな理由がささやかれている。
 それは有権者の“民主党アレルギー”だ。

 橋下氏が足立区で応援演説を行ったときのことだ。
 橋下氏に向かって、聴衆から「裏切り者!」と声が飛んだ。
 実は民主党から維新に移った候補者に向けてだった。
 足立区で、この候補者が落選している。

 34人の候補者のうち13人が元民主党所属の地方議員か、元民主党議員の秘書を 務めた人物だった。
 彼らの一覧がコピーされ、「ちょっと待て その3極は 民主かも」とキャッチフレーズとに出回っていた。

 今回の都議選で民主党が、第四党となるほど、 有権者に嫌われていることを証明した。
 しかし、嫌われているのは現役の民主党候補 だけではなく、民主を逃げ出した候補者も敬遠されていたのだ。

 与党秘書は 「民主党政権末期に離党して、みんなの党や維新に行ったけど、評判がよくない。
 それなら民主党に残った方がまだ筋が通っていると評価されただろう」と指摘。
 候補者の 3分の1が、“隠れ民主党”では、厳しい戦いになるのは目に 見えていた。

 北区も。
 民主党からきた現職候補が落選。
 同区では7人が立候補し、 定員4人で、落選したのは維新1人と民主の2人だ。

 また、民主党関係者から「彼だけは 許さない」と言われていたのが世田谷区の花輪智史候補(46)。
 元民主党都議なのだが、 離党の仕方が悪く、ネット検索すると、サジェスト 機能として「裏切り」と出るほどの人物だった。

 党としてのやる気も疑われている。

 別の維新関係者は「個々に縁のある候補者のところに応援に行っている印象だ」と、組織としてまとまりに欠けていたと 指摘。

 平沼氏は「もう80歳 だし、我々でやってあげましょうと。ご自宅で結果を見ていると思いますよ。あなたたちの 思うような裏はありません」と説明。

 惨敗の責任についても「特に考えていない。衆院で 54議席あるのだし、波風立てることはない」と、橋下氏が辞任することはないとした。

 慰安婦発言の逆風だけでなく、民主党への逆風というWパンチを維新は食らったのだ。


▲補足、感想など

 長い引用となった。
 
 しかし、--と筆者など思う。
 そもそも、本当に橋下さんの「慰安婦発言」が逆風をまきおこしたのか?
 あの慰安婦に関する一連の発言は、日本人にとっては、「正論」だ。

 まぁ、橋下さんのいっていることが「理解できない」という人もあろう。
 単に、新聞テレビの「橋下慰安婦発言」への異様な曲解報道に影響された人もあろう。

 それだけで、都議会選の「惨敗」が生じるだろうか—というのが、筆者の「正直な感想」だ。
 
 こうして、記事を読んでいると、落選する人はまぁ致し方あるまいなと思える。
 また。
 なぜ、これだけ維新の会で元民主党の議員達を「候補者」としたのか—という点で、疑問が残る。
 <維新の会という政党自体に大した力がある訳ではない、その弱さがこんな形で現れるのだな>

 橋下さんの「人気頼り」「寄らば大樹の陰」という目論見だけで行動した結果、その候補者自身の「魅力の無さ」がこういう「ちょっとした逆風」で露呈してしまう--ということなのだな。
 
 いや。
 もう、都議会のことなど忘れよう。
 橋下さんは、参議院選で「頑張れ」。