2013年5月17日金曜日

安倍さん、橋下さんが日本のツートップだ。


▲このところの安倍さん、橋下さんの発言がなんというか面白い。
 言っていることはバラバラで違うし、筆者など、同意できない部分も多いのだが、奇妙なほど、ボケとツッコミという感じでバランスがとれている。

 それを韓国の記者が記事にしている。隣国なりゃこそ、気が付いたのだろうな。
 韓国の記者には「善人ぶっている」と見えるようだ。
 まぁ、お好きに言えばいいこと。

 以下、韓国の新聞から抜粋。

 <1>「慰安婦制度はとんでもない。強制連行があろうとなかろうと、 こういう制度を持ったことは申し訳ないし恥ずべきことだ。日本には責任を回避して正当化しようとする人が多い」。
 <2>「慰安婦の筆舌に尽くしがたいつらい思いに対し、心から同情している」。

 日本の右翼政治家に立ち向かう良心勢力の発言のように思われるが、そうではない。
<1>の発言は「慰安婦は必要だった」という橋下徹大阪市長の発言だ。
 この日のテレビでは人権を守る優しい男性に変身した。
 3日前、「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていく軍人を、 どこかで休息をさせてあげようと思ったら、慰安婦制度は必要なのは誰でも分かる」と述べた時とは違う姿だ。

 「当時そのように考える人たちがいて慰安婦制度が生じた」という意味だった、 と。
 ともに「強制連行があったとすれば、日本国民1億2000万人が総懺悔しなければならない」と述べた。
 7月に選挙連帯を約束した他党の代表まで背を向けたため、変身を始めた。

 発言の撤回はなかった。
  「他の国々も悪いことをしたのに日本だけ批判を受ける」と本性を隠しもしなかった。

<2>の発言は、安倍晋三首相だ。
 参院で橋下市長の発言に関する質問を受け、答えた。
 安倍首相は昨年から「河野談話を修正する必要がある」 「河野談話は詐欺師のような人が書いた本があたかも事実のように広まって生まれた」と。
 自分に飛び火するのを懸念し、安倍首相は橋下市長を投げ捨てた。
 安倍首相は「私て内閣、自民党は彼と立場が違う」と。

 橋下市長は「過去の慰安婦を傷つけているのは、法的な解決が終わったと主張する日本政府」と述べ、安倍首相を攻撃した。
 変身は7月の参院選のためだ。
 目立った発言で人気を得ようとしたものの、 票を失いかねないという危機感から始まった。

 2人主演の演劇を眺めていると苦い思いがする。
 雰囲気が変われば、票を集められると判断すれば、 いつでも「慰安婦は当然のもの」と反転するのは明らかだからだ。

▲補足、感想など

 別に、安倍さんと橋下さんは反目しているのではない。単に意見が異なるだけだ。
 
 橋下さんは、7月の選挙目的にために「慰安婦」にふれたのではあるまい。
 日頃から思っていることが、口から出ただけだ。

 確かに、安倍さんは、7月の参院選(もしかして、衆参ダブル選挙になるかもしれない)までは安全運転を心がけているのだ。
 だから、中国・韓国とも表立って「争い」の形にしたくないのだ。<だから、中国・韓国の首脳にも近づかない。近づかなければとトラブルにもならないし--

 それもあって。
 えっと、-- 慰安婦の筆舌に尽くしがたいつらい思いに対し、心から同情している—と。
 そんなこと、韓国にも向かってなにか言っていたなぁ。
 なんだっけ。「韓国は価値観を共有する重要な国だ」--と。
 同じ趣旨だな。
 とりあえず、こう言っておけば問題も起こらない---と。
 は、は、安倍さんが7月の選挙が終わるまではガマンだ、ガマンだ--と言っているように聞こえないか。

 筆者は、慰安婦という職業(仕事)であり、「つらい思い」がなんたら—とは思えない。
 何度もいうが、慰安婦達の写真を見てみよ。南方の強い日差しのもとで、快活に笑っている姿を。

 橋下さんは慰安婦の制度?を批判しているだが、どうもなぁと筆者は思う。
 制度?

 慰安婦は、日本軍が設置したものではない。
 女衒業者が日本とか朝鮮半島で慰安婦を募集して、戦地近くまで連れてきたものだ。
 日本軍も、「戦地だからといって、兵士の性欲を抑えることはできまい」「致し方なし」と許容し、性病などの予防に関しては軍医などが面倒をみたものだ。
 これが制度か。これが恥ずべきことなのか。
 筆者にはさっぱり理由が分からない。

 このブログで何度もふれた。
 日本人は、本能というものを性欲も含めて肯定的にとらえるのだ。
 それは一休禅師のごとく、肉食妻帯どころか、放埒無頼の暮らしをし、なおかつ、第一級の僧侶が先達となっているからであろう。

 おそらく、自分自身に制限を加えて(妻帯を禁止するとか)、高みに昇れるのではない、すべてを受け入れてこそ、高みに昇れるのだ--と、日本人なりに納得できる生き方を選択したということであろう。
 筆者はそれでいい--と思う。
 そんなことで、戦地近くまで慰安婦を連れていったものであろう。<他国と異なるといえば、そうだ。しかし、その背景にあるのは日本人なりの「性」というものへの見方の違いだ

 あぁ、ついでにアメリカ国務省の報道官が、橋下さんの「風俗を利用したら」という発言を批判していた。それをご紹介。

--ここから--
 "橋下氏発言は「言語道断で不快」 米報道官が初批判"

 米国務省のサキ報道官は記者会見で、従軍慰安婦は必要だったとした、橋下大阪市長による発言について「言語道断で不快だ」と非難した。

 橋下市長の発言をめぐっては、在日米軍に風俗業者の利用を求めたことに絡んで米国防総省のリトル報道官が、 米軍が買春を拒否するのは「言うまでもない」と述べていたが、米政府当局者が公式の場で正面から批判したのは初めて。

 サキ報道官は従軍慰安婦について「性を目的に人身売買された女性たちの身に起きた出来事は嘆かわしく、 とてつもなく重大な人権侵害であることは明白だ」とも指摘した。

--ここまで--

 ふ~ん、と思う。
 ならば、米軍基地近くでの「強姦事件を根絶せよ」
 軍人なら、「性欲を抑えられるはず」とかいうトンデモ建前論で話が済むものか。
 
 なにか建前論で立派なことを言うなら、「米軍基地近くで発生する強姦事件を根絶せよ」
 やることをやって、そんな「立派なことを言え」。