2013年5月22日水曜日

自民党が言わないから私が—と橋下さん。


▲慰安婦発言でアレコレされている橋下さんが、なぜいま—と聞かれて、「自民党が言わないからだ」と答えた。
 なるほど。
 自民党は、与党として「言わない」ではなく「言えない」のだな。

 安倍さんが安全運転というなら、意味が分かるが、その下まで安全運転ってなんだ。
 あぁ、与党だからか。
 野党ならなんでもいえるが-というところか。

 それでも言うべきは言えよ。
 びびってばかりでは、韓国人にしてやられるぞ。

 以下、新聞から抜粋。


 維新の橋下代表の、従軍慰安婦をめぐる発言は、大阪市議会でも批判を呼んだ。
 批判に対して橋下氏が口にした反論のひとつが、「自民党がやらないから」。
 自民党が下野している間は、慰安婦問題について発言する議員もいた。
 たが、政権に復帰してからは持論を「封印」した状態が続いている。

 稲田行革相、12年寄稿では「謝罪も補償も必要ではない」 2013年の市議会では、自民党の木下吉信議員が、橋下氏の発言が国際問題に発展したことを指摘しながら
 「『私の余計な一言でお騒がせしました』という謝罪の一言もないんですよ」
 「一体、何様のつもりで発言されるのか」
 などと非難。

 これに対して橋下氏は
 「『何様のつもり』と言われれば、おっしゃるとおり。
 ただ、僕は大阪市長であり国政政党の代表でもある。
 自民党がやらないのであれば僕がやる。発信する」 と反論。

 ここ数年は、自民党の議員からも活発な発言が行われていた。
 例えば稲田朋美行革担当相は128月の産経新聞への寄稿で、 「『慰安婦』問題については、日本の政府や軍が強制連行した事実はない、と明確に主張しなければならない。
 問題の核心にある『強制連行』がなかったのだから、謝罪も補償も必要ではない。
 当時は『慰安婦』業は合法だった」 と、謝罪する必要性を明確に否定。
 国際社会に対する情報発信の必要性も強調していた。

 「それにもかかわらず『強制性』を認めて謝った河野談話を否定し、韓国や米国で宣伝されている ような、朝鮮半島の若い女性を多数、強制連行して慰安所で性奴隷にしたといった嘘でわが国の名 誉を毀損することはやめていただきたいと断固、抗議すべきである」
 大臣就任後は「慰安婦制度というのは、大変な女性の人権に対する侵害」ところが、橋下氏の発言 が出た翌日の135月の会見では、稲田氏は

 「村山談話ですとか河野談話ということについては官房長官が日ごろお述べになっているとおりでございます」
 「ここで私の個人的な見解を述べることは差し控えたいなと思います。安倍内閣の一員としておりますので」
 と安倍内閣の一員だということを理由に持論を封印。

 従軍慰安婦問題について聞かれると、
 「他党の代表のおっしゃることについて、安倍内閣の行革担当大臣としてはコメントすべきではな いと思いますが、ただ、私はやはり慰安婦制度というのは、大変な女性の人権に対する侵害だと思っています」
と橋下氏の発言を批判すらした。

 517日の会見でも、
 「前回お答えした以上のコメントはありません。あれで全てです」と述べるにとどまった。

 下村博文文科相「もう、いいかげんにしてほしい。全て決着していることだ」
 下村博文文科相も、やはり持論を封印気味だ。
 ブログでは、慰安婦問題をめぐる韓国からの謝罪要求について
 「もう、いいかげんにしてほしい。全て決着していることだ。韓国内の政治情勢がどうであろうとも、 日本政府はここで安易にひるんだり、妥協してはならない。ルールはルールとしてもう終わったことなのだ。

 『大人の対応を』などと、中途半端なことをしたら、日本はまさに未来永劫、韓国に謝罪し続けな ければならないことになるだろう」
 と突き放していた。
 これに対して135月の会見では、大型連休中にワシントンやロンドンを訪れた感想として
 「我が国の、そういう歴史認識における発言が、相当誤解をされて捉えられているという思いを持ちました」
 と断りながら、橋下氏の発言については「タイミング」について批判。
 第二次大戦中の慰安婦については論評を避けた。

 「タイミングが非常に悪い、このときにあえてその発言をするプラスの意味があるのか、 というふうに私は思いますし、沖縄での(風俗業活用を米軍に勧める)発言というのは、 これはもう、党を代表した人の発言ではないと思いますね」
 韓国に対する強硬姿勢で知られてきた新藤義孝総務相も、514日の会見で
 「一つ一つの発言について、私の方から反応するということは、考えておりません」と、やはりコメントを避けた。


▲補足、感想など

 う~ん、なんのこっちゃ。
 なにを怖がっているのだろうか。
 この7月の参院選までと意識しているのか。
 慰安婦とは売春婦だ—と言ってはならないのか?
 
 まぁ、これは、と思う。
 内心では橋下さんの言うことを肯定しているのだな。
 ただ、与党の立場にいて、安倍さんがまだ表立って慰安婦について「反駁」していないから、従前の与党の立場を守りますということか。

 つまり、安倍さんと橋下さんはボケとツッコミのような関係にあるのだな。
 安倍さんは7月の選挙が終わるまでは「ぼけっぱなし」。
 橋下さんは、言えない安倍さん・自民党になりかわって、「つっこみぱなし」ということなのか。
 与党のなんとか相たちは、表面では「橋下さん批判」の体(てい)をとりながら、暗黙のうちに「もっと言え」とか思っているということか。

 なるほど。
 ならば、余り、大見得きって、橋下さんを批判するなよ。
 もっと、上手に橋下さんを批判しろよ。