2015年7月9日木曜日

政府が株式市場の救世主となることを期待するな。

いや、まったくの正論だ。
 こういう文章を読むのは中国の新聞では久しぶりだという感じがするな。

 中国人が、まるでオモチャで遊ぶように遊んでいた「資本主義」なるもので、今度の中国株式の「下がりっぷり」は、まさに「資本主義の神髄」を示したようだ。

 アメリカ文学で「恐慌」なる言葉が散見されるのは、このあたりのことに触れたものだろうな。
 中国人の自殺が頻発しているようだ。

 恐ろしい、まことに。
 資本主義というシステムが内在している苛烈さなのだ。
 個人の底知れぬ欲望というものが、バブルをうみ、そして破壊させる。

 以下、新聞から抜粋。

 上海株暴落で政府もさじ投げた?官製メディアが「政府が救世主になることを期待するな」の社説、中国ネットは怒り爆発!

 201573日、環球時報が、最近の上海株暴落を受けて、「政府が株式市場の万能救世主となることを期待するな」との記事を掲載。
 3日の上海株は、終値が前日比で577%の下げ幅となり、368692ポイントだった。
 この3週間で上海株は29%近く下落しており、この1週間だけで1207%下落した。

 これを受けて環球時報は社説の中で、株式市場のコントロールは市場化という方法であるべきで、政府が別の方法で介入して責任を負うことはないし、そうすることもできず、市場の性質を変えることもできない、と主張。

 対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

 「ポイントは、今回の暴落は政府のミスによるものということだ!」
 「株価の急上昇は人民日報があおったのに、問題が出たらさじを投げるとは、どういうことだ!」

 「4000ポイントは強気相場の始まりにすぎないと言ったのは人民日報だろ」
 「株価の急上昇は明らかに政府主導のものだった。市場化という簡単な一言で政府の責任をやみくもにするのか」

 「権力に限りのある政府はこの責任を負えないが、権力が無限で何の制限も受けない政府ならば、すべての社会問題に責任を負うべきだ」
 「俺たちが損するのは別にかまわないさ。でもご主人に対する信用が無くなった時は瓦解も近いと信じている」

 「環球時報の人間は常識がないのか、それとも常識はあるけど恥知らずなのか」
 「中国人は政府に頼り過ぎだろ。損をするとすぐに政府のせいにする」


補足、感想など
 得した時は、個人のせい。損した時は、政府のせい---か。
 そりゃ、ムシが良すぎるてものだろう。

 中国人の書き込みを読んでいると、親方五星紅旗—という気がしてならない。
 共産主義国家の特性だろうな。

 東ドイツ人が、西ドイツと統一して後の感想で、「なにもかも自分で決めるのが煩わしい」とかがあって、なるほどなぁ、と思ったことがある。
 共産主義国家であると、職業の選択なども国家がやっていたのだろう。

 中国も東ドイツと大同小異だろう。
 自分の人生の選択さえも、国家にまかせたような民族に株式投資ねぇ。

 資本主義というものが、まるで、子供のオモチャのように扱われていたことが分かる。

 子供のような、素人ばかりの民族に、株式投資なんていう「火薬混じりのオモチャ」を与えてしまったということなのだな。
 まぁ、バブルも始めて、株式投資も始めて----か。

 そう、失敗して始めて「資本主義の痛み」を感じるのだ。

 この失敗を反面教師にして、次は頑張るぞ--てな感じかな。