▲そうだな。
筆者は液晶が電卓の表示板からテレビの大きさまで進行する姿をみている。
シャープが、パナソニックが、液晶とかプラズマに傾注する姿をみている。
それが。
既にシャープは身売りし、そして、今、パナソニックが液晶から撤退する。
さて、こうなった理由というのはなんなのだ?
シャープ、パナソニックの判断ミスって、一体どこにあったのだろう。
核心は、性能差というものが、そのまま価格差に比例しないということだろうな。
いや、当然、性能差というものはあった。
しかし、それを価格差として消費者が認識・反応しないということだろう。
同様のことは、pcでも言える。
一時期、あれだけ栄華を誇ったnec
が結局、デルなどの廉価版に潰されていった姿に重なる。
性能差というものが、消費者からみて、それほどの価格差をつけるものと見えないのだ。
あぁ、necでもパッカードベルとかいう廉価版を試みたが結局失敗したな。
安売りには安売りなりのノウハウがあるということだろう。
消費者側の筆者でもそうだな。
pcのモニターなんぞ、見えればいいし、色がおかしくなければいい。
pcモニターにブランド名があったところで、どうってこともない。
こうして振り返ってみれば。
シャープの電卓の表示板 → テレビ までもっていった努力は買うが、どこかで「性能差が価格差に比例しない」という製品そのものがもつ「特性」に着眼しなければならなかったのだな。
こんなことって、失敗の先例があったではないか。pcのnec
という。
まぁ、これは「振り返って始めて分かること」なのかもしれない。
以下、新聞から抜粋
「テレビで液晶工場を回していくのは現実的ではない」「どうするかといえば、今は答えを持ち合わせていない」――。
パナソニックの津賀社長が経営方針説明会の場で、テレビ用液晶パネル事業について語ってから3カ月。
その“答え”が出された。?
パナソニックはテレビ用液晶パネルの生産を9月末メドに停止と発表。
同事業の年間売上高は約800億円。
パナソニック全体に占める割合は1%程度、日本の液晶業界の衰退を感じさせる。
対象となる製造ラインのある姫路工場は、約1000人が働くが、うち約100人は同社の車載用電池事業やカーナビ事業に配置転換、残りは同工場で生産が継続される医療機器向けやカーナビ向けの液晶パネルの生産に充てられる。
また、パナソニックの「ビエラ」ブランドのテレビは、他社製パネルが基本的に搭載されていた、これまで通り販売される。
プラズマで敗北後、液晶でも苦戦
姫路工場が稼働したのは2010年。パナソニックが注力したのは、プラズマパネルだったが、
市場拡大を見込んで、液晶工場も開設。その後、プラズマが液晶との覇権争いに敗れ、2013年に撤退、液晶事業でも、
薄利多売のビジネスモデルに苦しんできた。
テレビ用液晶パネルは、スマートフォン向け液晶パネルに比べ、高い技術力を必要としないことから、価格競争力で勝る中国や台湾メーカーが台頭し、相場が下落。
姫路工場は開所以来、6期赤字が続いた。
状況も芳しくない。2016年に入って中国メーカーが液晶工場を立ち上げ、供給量が増えたことで、相場は下落基調にある。
2015年は円安で、国内テレビメーカーが液晶の調達を海外から国内に切り替える動きがあり、受注は一時的に上向いたが、
今年は円高傾向となり、その特需も剥落している。
そうした中、パナソニックは売上高目標10兆円を取り下げた。
今期から利益重視の方針に回帰し、将来性の見込めないテレビ用液晶事業について、
撤退を決めた。
停止となるパナソニック・姫路工場の液晶の生産ラインは、液晶工場としては日本で2番目に大きい。最大は、
シャープと鴻海精密工業のテリー・ゴウ氏が共同出資する、堺ディスプレイプロダクトの液晶ラインだ。
液晶パネルは1枚の大きなガラス基板から、完成品のサイズに切り分けて製造するため、大きければ大きいほど一度に多くの液晶パネルが製造でき、生産効率が高い。
ただ、韓国サムスン電子のように自社の最終製品に搭載できる場合や、中国メーカーのように採算度外視で事業ができる場合を除き、
大型ラインは販売が伸びなければ、在庫をその分多く抱える。稼働率を下げれば、低い採算性が悪化し、投資回収が難しくなる構造となっている。
かつて一世を風靡したシャープ・亀山工場は、パナソニック・姫路工場よりもやや小さい規模で、テレビ向け販売が伸びず、
現在はスマホやタブレット向け中心に操業。
それでも在庫が積み上がり、稼働率は低く、足元の経営不振に繋がっている。
次の撤退は二次電池か太陽光か?
当初パナソニックは液晶事業そのものの売却も検討していたものとみられるが、背景もあり、
「相当ディスカウントしても買い手が付かなかったのではないか」との見方もある。
国内で可能性があるとすれば、液晶パネルを製造する、シャープとジャパンディスプレイ(JDI)の2社。
しかし、シャープは自社工場の稼働率が低いうえ、鴻海グループ内の液晶メーカーと連携を進めるものとみられ、社外の製造ラインを買収する可能性は低い。
一方、JDIはシャープとの事業統合を模索していた段階では、パナソニックの姫路工場を活用する案も検討していた。が、シャープとの統合は立ち消えになり、単独路線を歩むことになった。
今期は新工場稼働を控え、
製造ラインを一部廃止するなど再編を進めていることから、新たに買収するとは考えにくい。
買い手が付かず、事業を終息させるしかないパナソニック。
事業売却こそ難しいものの、今回停止する生産ラインの減価償却は完了しているため、減損損失は見込んでいない。
今期は車載事業や住宅事業への先行投資がかさみ減益予想だが、来期以降の成長に備え、不採算事業を整理したい思惑。
ノートパソコン向け2次電池や太陽光発電システムといった、不採算事業についても、今期中に何らかの方針が示される。
2012年の津賀一宏社長の就任以来、パナソニックが進めてきた構造改革は、いよいよ最終段階を迎えている。
▲補足、感想など
なるほど、パナソニックは今年、不採算部門である液晶、太陽光発電システムなどを切ってしまおう—としているということか。
そうだな。
もう、10年くらい前か。
軽トラの荷台に50インチくらいの液晶テレビを乗っけて、50万円でかったとか、おばあさんがテレビにでてしゃべっていたころがピークか。
盛者必衰—有為転変の世ではある。
でも、またチャンスはくるさ。
3次元のホログラムの立体的な映像を見せるテレビなんてものができるだろう。
まぁ、冒頭でふれたように、性能差が価格差にちっとも比例しない家電であることに変わりはあるまいが--。