2016年6月22日水曜日

日露交渉、新アプローチ

どう言えばいいのかなぁ。
 この日露交渉って、安倍ープーチンの間でしか、まとまる見込みがないということが、ロシア側に分かっていないということではないのかなぁ。

 ロシアという国は、日本からどれだけむしり取れるか—てな発想しかないのだろうな。
 ロシアから領土を返すつもりはないが、チラチラさせて、日本からできるだけのものを出させよう—てな意向・下心が透けてみえて、日本側が嫌になったのだろう。

 そんなロシアとの交渉を一旦、打ち切って、仕切りなおそう—というのが、「新アプローチ」という意味だろうな。

 以下、新聞から抜粋。

 日ロ両政府は、都内で外務次官級の平和条約締結交渉を開いた。
 5月のソチでの首脳会談で北方領土問題の解決に向け「新たな発想に基づくアプローチ」で交渉を進めることで合意したのを受けた協議で、開催は昨年10月以来となる。
 日本側は9月にウラジオストクで予定する日ロ首脳会談を前に領土問題に弾みをつけたい構え。
 会談には日本側から前ロシア大使で原田親仁政府代表、ロシア側からモルグロフ外務次官らが出席。
 原田氏は「ソチでの首脳会談は日ロ関係全体に進展をもたらす有意義なものだった。

 両首脳の指示を踏まえて建設的で前向きな交渉をしたい」と述べた。
 モルグロフ氏は「首脳の合意をもとに建設的な議論を期待したい」と応じた。
 交渉は同日午後まで続く見通し。

 5月の日ロ首脳会談では、安倍晋三首相が領土問題に関し「これまでの発想にとらわれないアプローチで交渉を精力的に進めていこう」と提起。
 8項目の経済協力も示した。

補足、感想など

 ロシア人ってどうもやることなすことが鈍重だな。
 中国人なんかに比べると、よほど頭が悪いのだろう。

 日本と仲良くする—という「価値」が理解できないのだろう。
 例えば、20年ぐらい前に、日本とどこかで手打ちをして、平和条約を結んでおけば、ウラジオストックなんて、ロシアでもう一番繁栄した都市になっていたかもしれない--

 日本からなんとか「できるだけ沢山むしり取れないか」--と、そればかり思うものだから、日露平和条約締結後の向こうにあるものが想像できないのだ。

 まるで、口の小さな瓶の中にある「日本からしこたま、毟り取ってやろう」という「実」を握りしめて、腕が瓶から抜けなくなったサルのような感じがする。
 瓶が重いものだから、逃げ出せなくて、人間に簡単に捕まってしまうのだ。

 一旦、瓶の中の「実」を握るのをやめてみよ。
 腕が抜けて、自由になれる。
 自由になれば、瓶も実も含めて、全体が見え、これなら瓶をひっくりかえして、実を転がりおとそう--てな知恵が湧いてでてくるかもしれない。

 プーチンさんの「決断」とは、上の瓶の中の実を一旦、手放すことができるかどうか---ということだろう。
 安倍さんのいう「新アプローチ」とはこんなことを言っているのではないのかな。