2016年7月30日土曜日

日本を抜いた—と中国人 高速鉄道事業

いや、なにかというと高速鉄道のことだ。
 まぁ、10年やそこらで、日本を追い抜くというなら、英国の産業革命に200年も遅れまい。

 逆に言えば、英国の産業革命に200年も遅れ、日本の明治維新に100年も遅れる大ノロマ民族が、自分の「大ノロマ」を直視していない—そういうセリフだな。

 ハッタリ、虚勢、詐欺師のままで、国際社会の中で、生きていけるか?
 大ノロマは、大ノロマであることを自覚して初めて、技術がどうたら—と言えるものだろう。

 ハッタリ、虚勢、詐欺は、すぐに見抜かれる。すぐに信用を失う。

 以下、新聞から抜粋。

 中国国家発展改革委員会は、2015年に営業利益で黒字を確保した中国高速鉄道の路線は北京市と上海市を結ぶ京滬高速鉄道をはじめ、6路線あると発表。
 中国メディアは、「中国高速鉄道の赤字問題を取り上げ、多くの路線が赤字であると見なす論調がある」と指摘し、中国高速鉄道については経済面の得失だけではなく政治面における得失をも評価すべきと記事を掲載。

 記事は、中国が高速鉄道を建設するという夢を見始めたのは「1978年にトウ小平氏が日本を訪れた時」と紹介。
 トウ小平氏は訪日中に新幹線に乗車し、「風のように速い」と語った。

 中国は15年までに営業距離1万9000キロメートルに達する高速鉄道網を建設し、記事は、「高速鉄道は中国の発展の縮図」とし、中国は先進国との間に存在した巨大な差を短期間で埋め、最終的には追い抜いたと主張。

 この「先進国との間に存在した巨大な差」とは、当時は高速鉄道を持たなかった中国が営業距離で世界一の高速鉄道網を構築し、国内総生産で日本を抜いたという意味。
 一方で「中国高速鉄道の赤字問題を取り上げ、多くの路線が赤字と見なす論調がある」と指摘、こうした論調は間違っていると主張。

 なぜなら習近平指導部は高速鉄道を「大国の重器」と見なしているとし、高速鉄道は「民族の誇り」を増強させると指摘、「政治面の得失において中国高速鉄道は利益を得ていると論じた。

補足、感想など

 世界一の高速鉄道網か。
 なるほど。

 距離できたか—なるほど、そうだろうな。

 最近の中国による高速鉄道事業の頓挫の状況を見てみよう。

--ここから--

2016/06/19()

 米国でエクスプレスウエストが計画している高速鉄道。
 中国が世界各地で手がける高速鉄道計画は、頓挫や延期などに追い込まれている。
 米西部ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道計画で、米企業が中国企業との合弁解消を発表。
 ベネズエラなど南米で中国の鉄道計画が頓挫、また時速240キロで走る米国初の高速鉄道を手がける夢も崩れた。
 中国の高速鉄道網はいまや世界最大。にもかかわらず失敗の背景に、中国版ガラパゴス体質を指摘される。

中国側は「寝耳に水」
 米企業エクスプレスウエストは6月、高速鉄道計画で中国国有の「中国鉄道総公司」を中心とする中国企業連合との合弁を解消すると発表。
 合弁は昨年9月、習国家主席の訪米に先立って発表、国家戦略のプロジェクトだった。

 エクスプレスウエストは解消の理由として、中国企業側が米当局の認可を取り付けるのに手間取り、計画遂行に支障をきたすことを理由にあげた。
 エクスプレスウエストは新たな提携先を探すとし、工事開始を来年に延期する見通し。

 発表は祝日。中国側幹部は交渉が行われている最中に一方的な発表を行うのは「無責任で契約違反だ」だと非難。
 エクスプレスウエストの発表は寝耳に水、面目を失する事態だった。

相次ぐ頓挫
 中国企業は2014年、トルコのアンカラ~イスタンブール間で初めて受注した高速鉄道を開通させた。
 計画や構想は次々と出てくるが、実施ベースでは問題続きだ。

 ベネズエラでは南米初の高速鉄道になるはずだったが、財政難のため工事途中で頓挫。
 メキシコの高速鉄道は落札後にキャンセル、計画自体も無期限延期。
 インドネシアでの高速鉄道建設も、書類不備など問題が表面化。

 米国での事業は負の側面を払拭し、先進国で鉄道技術をアピールできるチャンス。
 ところが発表から9カ月で米国側から決別、事態の深刻さを見せつけることになった。

中国鉄道開発の“特殊性”
 マーク・オニール氏は香港経済紙のコラムで、失敗の背景に、国家主導で独自の進化を遂げた中国鉄道開発の特殊性を見る。
 17000キロという高速鉄道網は市場原理と違う環境下で伸長した。
 「土地買収の費用は予算の8%を占める。なぜなら農民は買収価格を拒めないから」

 資本主義社会ではやっかいな用地取得での負担の軽さを指摘。
 また国有銀行から無制限の低金利ローンも得られるなど、採算を度外視して国が全面的にバックアップ。欧州企業と比べて建設費は半分ほど。

「ゲームのルール、わかっていない」
 こうした国丸抱えの体質は、経済原理にさらされる海外進出では弊害。
 オニール氏は、交通システムの重要性から外国企業のコントロールを警戒する国が多いとし、政治色が強い中国の鉄道会社には不利と示唆。
 「中国の政府や企業は、海外市場やゲームのルールをよくわかっていない」。
 
 --ここまで--

 冒頭の中国の虚勢とも思える態度と実績の「乖離」を見てみると、今の中国の「苦しさ」が垣間見えるようだ。

 ハッタリを言っても、仕事が欲しいということだろう。
 焦れば焦るほど、仕事の方が逃げて行ってしまうのではないのかな。

 その内、ユダヤ人から「金返せ」とか言われている夢を見るようになるのではあるまいか。