▲シャープの買収後の姿が記事になっていた。
液晶華やかなりし頃のシャープの評判は芳しいものではなかった。
偉そがりとか、ふんぞりかえる—それも上から下まで--と。
以下、新聞から抜粋。
台湾・鴻海精密工業を電子機器受託製造(EMS)世界最大手にした郭台銘会長が本性をあらわした。
シャープの買収が承認された鴻海の株主総会で「悪い卵しか産まない鳥はいらない」と人員削減に踏み込むと宣言。
「雇用を守る」の条件を並べ「トラスト・ミー」と姿から豹変。
ただ、業界からは「ビジネスで、どんな手を使ってでも勝ち抜いた執念をシャープは学ぶとき」との声も上がる。
釣った魚にエサは…
「日本式のやりかたは、利益がないと判断したらカット」
台湾・鴻海本社で開かれた株主総会で、郭会長は力説。
これまで、シャープ側の心情に配慮した言動が目立ち、調印式後の会見では「シャープの歴史と、技術の革新者との役割を尊敬する」と。
シャープの新社長への就任が決まった戴正呉副総裁は、「早川徳次氏の記念館をつくりたい」と語ったほど。
が、株主総会では、郭会長は「研究開発は売れない」「特許を製品化できていない」と本音をのぞかせた。
戴副総裁に至っては総会後、報道に「シャープは贅沢。期限やコスト意識がない。責任感もない」と。
郭会長が「日本人社長を探したが、状況では無理と判断」と述べ、ボンボンを鍛え直してやると。
言動の変化について、釣った魚にエサはやらないということ」と解説。
やはり人員削減
シャープが支援企業を選ぶ際に重視した判断のひとつは、従業員の雇用を守ること。
郭会長は本命視された産業革新機構が工場整理や人員削減などを想定しているのに対し「従業員の雇用を守る」とし、「事業売却はしない」「首脳陣の退任は求めない」の条件を提示。
巨額の拠出規模とともにシャープ経営陣が鴻海支持へと傾くきっかけにした。
郭会長は「40歳以下の社員はリストラしない」と表明するなどベテラン社員の処遇に懸念が広がっていた。
4月の会見で「鴻海では毎年、業績をみて3~5%に辞めてもらっている。しかし、シャープでは、全員維持できるようにしたい」と述べ、雇用を守る姿勢はみせていた。
それが、株主総会で「悪い卵しか産まない鳥はいらない」と人員削減に言及。
総会後、7千人規模の人員削減があるのかと問われ副総裁は「可能性はある」と語った。
これは、4万7千人に上るシャープの社員の約16%に相当する。掌を返した格好だ。
経営陣の残留も気に懸けたようすもなく、高橋興三社長は出資完了後に退任。
取締役9人のうち6人が鴻海が指名した役員で、完全に経営権は握られる。
役者の違い
「一代でカリスマ経営者と、日本のサラリーマン社長では役者が一枚も二枚も違ったということ」
業界関係者はこう語る。
郭会長は1974年にプラスチック加工会社から出発し、グローバルビジネスの世界で鴻海を一代で14兆円企業に育て上げ「現代のチンギス・ハーン」との経営者だ。
一方、シャープの高橋興三社長はサラリーマン経営者といえ、交渉などで郭会長との役者の違いが出たとみられる。
提携交渉でも鴻海が理屈に合わない条件を出してもシャープ側は「決裂したら困る」と、譲歩を続けたように鴻海有利な条件になってしまっている。
シャープの株主総会では、シャープの野村副社長が「総会で承認いただければ鴻海から過半の出資を受けるが、シャープの名前は残る」と理解を求め、鴻海の買収を受け入れる議案は承認された。
シャープOBは「傘下に入っただけで、構造改革に着手したり、特定事業が息を吹き返したりという話も聞こえてこない。苛烈なリストラを強いられかねない。社名は残ってもシャープではなくなる」と心配。
シャープには経営危機の遠因になったとされる日本的な経営から脱却し、グローバルビジネスで成長してきた鴻海のシビアさを身につけて復活してほしい。が、見通しは不透明だ。
▲補足、感想など
中国人の言うことを信じる—か。
シャープという会社の経営者達の能力の低さには呆れてしまう。
どのあたりからおかしくなったのかなぁ。
町村さんの後半ぐらいからかな。
シャープの株主総会の記事があった。一部を抜粋して転記する。
--ここから--
シャープの高橋興三社長は議案の決議に入り、各議案の内容を説明。 《議案には、鴻海精密工業を引受先として第三者割当増資を実施することのほか、鴻海ナンバー2の戴正呉副総裁のシャープ社長就任、計10人の取締役の選任、本社の堺市への移転などが盛り込まれた。》
その後、株主からの質疑応答に先立ち、総会前に質問に、橋本仁宏取締役が回答。
提携先として、産業革新機構ではなく鴻海に決めた理由については「提携による相乗効果では鴻海がベストと判断した」と説明。
新たに導入する、優秀な社員に「ストックオプション」を与える制度については「社員一人ひとりが力を発揮することが大事」と意義を述べた。
続いて、会場の株主から質問を受け付ける質疑応答に入った。
男性株主「昔シャープで働いていた者です。従業員を何千人も首にして、役員は日本電産などに再就職をしているのか。こんなザマになったのはあなたたちのせいだよ」
会場から拍手が起こる。
男性株主が続ける。
男性株主「シャープ社員だったら誰でも知っている、シャープには経営に必要なものとして信用、人材、資本、奉仕、取引先を大事にする『5つの蓄積』というのがあるが、一体どうなっているんですか」
--ここまで--
う~ん。5つの蓄積ねぇ。
少し、古い記事だが、シャープの評判がのっていたものを転記。
--ここから--
2012/09/10(月)
存亡の危機に瀕しているシャープ。
再建のカギを握る台湾・鴻海精密工業
からの出資問題は、結論が9月に持ち越された。
そんな中、「国内メーカーから
助け船がないのは、シャープの奢った態度に問題があるからだ」)という声も聞こえる。
■「シャープとは二度と取引したくない」
ある者は「シャープとは二度と取引したくない」と話す。
設備を納めたが、
シャープが負担すべき類の投資にもかかわらず、この取引者の別会社を利用し、
費用を全額負担させた。
「売って終わりの設備ではなく、その設備が稼動し続ければうちは利益が出るので、
足元を見られた。工場の減産で投資が回収できるか見えなくなった」と嘆く。
シャープの取引業者泣かせは、有名だと。
大阪・堺工場の巨額投資にあわせ、
取引業者に複写機購入を迫った。
“ギブアンドテイク”はよくある話だが、
通常は、現場が営業努力しながら、交渉する。
シャープの場合、上から圧力をかけるばかり。
「複写機は、ネットワークソリューションで売る製品。ユーザーが使用している機器や仕組みを把握し、更新時期に適切な提案する
のが当たり前、なのに上からの圧力ばかりだったと」
液晶パネルの売り先からの評判もよくなかった。
パネル供給が不足していたとき、
自社テレビ向けを優先し、外販分についてはたびたび納期遅れを起こしたが、悪びれも
せず、「売ってやっている」という態度だったと。
マスコミからも「性質の悪い企業」という声が聞こえる。
■代わりに電子辞書の取材はいかが?
「液晶パネル価格が下落している状況を取材したいと申し込んだが、
なしのつぶて。『かわりに電子辞書の取材はどうですか?』と返されたときには笑って
しまった」(記者)。
昨年秋、パナソニックが尼崎工場の一部休止を発表したとき、シャープの
町田勝彦会長は、大阪商工会議所で、「うちは、コスト削減に努めているので大丈夫」と堂々とミスリードした。
シャープの30代社員も、「あのとき大変な状況だったのに、危機意識を社員に
伝えず問題を先送りした」と。
また、当時から、片山幹雄社長と町田氏との仲の悪さも知られている。
最近、住まいを京都に移した町田氏は、巨額赤字は自分の責任ではないという態度だという。
「堺工場の巨額投資を決めたのは
片山社長、といわんばかり」らしい。
こうした中、4月に就任した奥田隆司社長は、火中の栗を拾った人である。
■記者に「あ、そ」
当初、同情する向きが多かったが、新社長の評判もいまいち。
就任直後、あいさつ回りに行った奥田社長は、「本社の社員がダメだから、こんなことになった」
とまくし立てたという。
「堺工場の決断に自分は関与していなかった」という思いがあるのだろう
が、その後の評判もよくない。
8月上旬、切り売りする事業について経済紙が書き始めたが、コメントを求めるために殺到した記者に対し、「あ、そ」と言ってまともに応えなかった。
業績悪化とともに、悪い部分ばかりが言われるたシャープ。
もっとも、
技術力の高さについては、交渉中の鴻海も高く評価している。
今回の危機を乗り越え、文化の悪さが是正できれば、よりよい企業に再生できるかも
しれない。
まずは生き残ることが課題。
--ここまで--
ついでに掲示板の書き込みもみてみよう。
--ここから--
2013/01/23(水)
シャープは特に酷いだけだな。
以前に開発案件の応援に呼ばれていった時にプロパーからの扱いの
余りの酷さを目の当たりにして、先輩から「三流って言われる理由が判ったろ?」と
真顔で言われたのを思い出した。
2013/01/23(水)
ひどい企業は、何社出入り禁止にしたとか脅してくる。そういう担当者が多い企業は傾いたときに早い。
2013/01/23(水)
半導体製造装置メーカの営業の間では、関西の半導体メーカはヤクザ、関東は
ジェントルマンという意見で一致している。
--ここまで--
えっと、元社員の言った「5つの蓄積」がどうたらが、虚しく聞こえるなぁ。
そういえは、サンヨーという会社も評判の芳しからぬところだった。
評判に悪い会社は、傾いても誰も助けようともしない—ということか。
会社の栄枯盛衰を目の当たりにしている。
なんとか、シャープも生き残って欲しいものだ。