2016年7月29日金曜日

中国は、もう苦しくて苦しくて堪らないのだ

そりゃ、と思う。
 誰しも追いつめられるというか、窮地に追い込まれることがある。
 でも。
 その時にこそ、その個人なり、組織なり、国家なりの「本当の力・能力」というものが顕在化する。

 窮地に追い込まれるから、他者に対して攻撃的となる—というのは、もっとも能力の低い人間の取る姿勢だ。
 追い込まれる → 孤立する てな方向をとると、一層ものごと・立場が悪化する。

 他者の意見を聞き、もっとも次へ繋がる「方向性」をみつけ、そこに着地するように努力するというのが、「追い込まれた時の知恵」だ。
 窮鼠猫を噛む—てのがあるが、猫を噛んだらだめなのだ。
 猫とどこかで折り合いをつける点を探せ。

 ドンドン、追い込まれつつある中国の「姿勢」を見ていて、つくづくそう思う。

 以下、新聞から抜粋。

 中国外交部の陸報道官は、 「南中国海問題において、日本が冷静になり、なぜ自国が極少数になったかを真剣に反省することを願う。日本側が間違った道を歩み続ければ、失望が膨らみ自ら孤立を深めるだけだ」と。

 記者からは、「日本のメディアは東アジア協力の一連の外相会議の終了後、中日双方は南中国海問題で平行線をたどったが、 日本は今後国際社会と協力し、中国に国際法の遵守と南中国海の仲裁結果の受け入れを求めていくと報じた。中国側はこれについてどのように論評するか?」と質問があった。

 陸報道官は次のように回答した。
 我々は日本のメディアによるそのような論評、東アジア協力の一連の外相会議後の日本政府側の態度についても留意している。
 私は日本側は南中国海問題において中国側と平行線をたどっているのではなく、実際には孤立を深めながら国際社会の多数の国と平行線をたどっていると注意したい。

 今回の東アジア協力の一連の外相会議後、中国とASEAN諸国は南中国海問題を一日も早く対話と交渉による係争解決の軌道に戻すことで一致。
 中国とASEAN諸国は特に、「南中国海各方行為宣言」の全面的かつ効果的な履行に関する共同声明を発表し、双方の南中国海問題の処理に関するコンセンサスをさらに明確化した。

 つまり南中国海地域に存在する係争に関しては、直接的な当事国が対話と二国間協議によって平和的に解決し、 地域の安定は中国とASEANによって守られるべきということだ。
 今回出席した多数の国が仲裁案を取り上げず、南中国海問題を一日も早く沈静化させるべきだと主張し、 関連する当事国の直接的な協議と交渉により係争を解決することに賛同した。

 我々は、仲裁案の結果が出たあと、日本がどの国よりも興奮していると指摘したことがある。
 我々にとって理解し難いことに、国際社会の多数のメンバーのこれほどはっきりした態度、当事国を含む南中国海沿岸諸国の積極的な協力の精神を前にしながら、 日本側の一部の人は依然として自分の妄想から覚めようとしていない。
 悲しみ極まっても諦めきれないように見える。

 日本側は今後、国際社会と協力を続けると表明した。
 それならば日本側は先に、何が国際社会かをはっきりさせなければならない。
 国際社会は南中国海問題でどのような立場を持つか?
 80以上の国と地域、地域組織が異なる角度から、中国側の立場に理解と支持を表明している。

 このいわゆる仲裁は「法的拘束力」があり、「国際法」に合致するとまだぶつくさ言っているのは、2−3の国のみだ。
 国際法の尊厳と権威を守るため、この個別の国は国際社会の大多数の国を一部の間違った立場に妥協させるのではなく、国際社会の大多数の国の構成な立場を尊重するべきだ。

 中国側に国際法の遵守と南中国海の仲裁結果の受け入れを求めるというが、これは相矛盾している。
 このいわゆる仲裁は当初より違法で無効であり、国際法と仲裁の慣例に著しく背いている。
 中国側は真の国際法を毅然たる態度で守っており、今後も守り続ける。
 日本側も国際ルールを意図的に曲解し改竄するのではなく、国際法と国際秩序を心から尊重することを願う。

 日本側の一部の人は、今回の東アジア協力の一連の外相会議の結果に失望しているのだろう。
 実際には、彼らは最近の一連の多国籍の場における結果についても失望している。
 彼らが冷静になり、なぜ自国が極少数になったかを真剣に反省することを願う。
 彼らが間違った道を歩み続ければ、失望が膨らみ自ら孤立を深めるだけだ。

 日本の近隣として、我々は日本が現実と歴史の大勢を直視し、国際法と国際ルール・秩序を遵守し、地域の平和・安定・調和・繁栄に真に資することを心から願う。

補足、感想など

 ふ~ん、と思う。
 ユダヤ人のシャイロックのごとき金貸しから、中国に向かって「金返せ」とか言われたら、この中国の報道官は、記事にあるような口調で、「金など返せるか」とか言い返すのか。
 自分がどれだけ理不尽なことを言っているのか--分かっているのか。

 3000兆円以上の借金があって、追い詰められるほど、他者に横柄に振る舞う—この感覚ってなんなんだ?
 中国人の「メンツ」とやらか。

 冒頭でふれた。
 窮地に追い込まれた時、その個人なりその組織なりの「正体」が現れる。
 窮地に追い込まれれば追い込まれるほど、孤立化を避けよ。
 日本・日本人をいくら叩いても、借金の額は1円たりとも減りはしないぞ。

 「次につながる」細い道を探せ。

 日本人と折り合いをつけろと中国人が言っているようだ。

--ここから--  

2016/07/29()
 中国で反日感情を持つ人が存在するのは事実だ。
 だが、中国メディアは、中国人は日本に対する歴史的な恨みを抱き続けるべきかと記事を掲載。

 記事は問いかけに対し、「中国人は日本に対する恨みを抱き続けるべきではない」と主張したうえで、日本と中国はともに前進することこそ正しい道であると主張。
 恨みしか見えない目では進歩を遂げることはできないとしたうえで、「中国人は日本に対する恨みを抱き続けるべきではない」と主張する理由を挙げた。

 1つ目の理由
 日本の科学技術力、経済力、防衛力のいずれも世界トップの水準にあることを挙げ、「中国にない技術が日本にはあること」を挙げた。
 日本と中国が協力しあうことによって得られる利益は、双方が敵対することによって得られる利益を大きく上回るのは明白。

 2つ目の理由
 すでに日中経済の結びつきが強まっていることを挙げ、中国人も日本人も互いの国の製品なしでは生活できないと主張。

 3つ目の理由
 中国で日本文化が広く受け入れられ、アニメや漫画、日本食といった文化が中国で広まる一方で、日本も中国文化の影響を受けてきた国であると指摘。
 日中はともに学びあい、ともに前進すべきであると。

 記事の主張は一部の中国人の意見であって、中国人全体を代表する意見ではない。
 だが、親日的な姿勢を見せるだけで売国奴扱いされかねない中国において、このような言論が存在することは喜ばしいことだ。

 近年は日本を知ろうとする「知日」という動きが中国で見られるが、日本に対する考え方が中国で変化しつつあることを示しているのかも知れない。

--ここまで--

 中国人の反日なるものは、1980年代後半、天安門事件の後、中国人の不満のガス抜きのために、江沢民国家主席により始められた、反日政策の結果として顕在化してもので、所詮は、中国国内の問題だ。
 日本・日本人の「知ったことではない」

 日本人は、中国人の「反日」による日本人への対応を見て、中国人を嫌っているだけだ。

 江沢民氏の反日政策というものがどのようなものであったかの文章があった。
 ご紹介したい。

--ここから--

2012/09/28
■江沢民が作った憎日紅衛兵

 この「憎日キャンペーン」は、単なる一時的な反日ではなかった。
 本当は公教育とマスメディアを総動員して国家が推進した「日本悪魔化政策」だった。
 党中央の対日姿勢転換を嗅ぎ取った知識層も加担し、以後、 対日偏見が拡大生産されていく。

 結果、中国人は、「日本人は過去の戦争をまったく反省しておらず、未だに軍国主義的な 野望を捨て切れず、両岸統一を妨害している根っからの悪人だ」と憎悪と偏見を妄信するようになる。

 恐るべきはその政策下で育った青少年である。
 今の40歳未満の中国人に当たる。
 彼らは教育により、 「われわれは日本から酷い目に合わされた、しかも相手は謝罪も反省も一切してない、だからやり返す権利がある」と信じ込まされ、 復讐心を植えつけられている。

 また、「中華民族の利益を実現するためなら他の民族をいくら犠牲にしても正当化される」と、悪びれることもなく信じきっている。彼らは毛沢東が培養した紅衛兵に似ている。
 かつて毛は青少年を扇動し、政敵に「走資派」 のレッテルを貼って葬った。
 今ではそのレッテルが「親日的=売国」なのだ。

 053月、日本の国連安保理常任理事国入りに反対するデモが中国各都市で広まり、日本の大使館や領事館、 商店などが襲撃を受けた。
 「第一次反日暴動」とでも呼ぼうか。
 胡錦濤政権に面当てするために上海閥がデモを使嗾 したと噂、大衆感情抜きには説明できない現象であった。

 デモの主力である「憤青」が根拠とした中には、「日本は戦争被害国への謝罪と賠償を拒否している」「日本は歴史教科書を改ざんし、侵略の歴史を教えていない」といった、典型的ともいえる対日偏見や先入観があり、彼らが洗脳を受けてきたかが分かる。

 ところが、下の世代になると、「日本のイメージ=南京大虐殺」である。
 中国の歴史教育が政治的で、その時々の権力者次第かという証左である。
 この種の“愛国青年”は対日マスヒステリーを暴発させている。
 今ではこれが中国人の対日感情の 典型なのである。

 一般の日本人が、異様な反日中国人に“遭遇”したのは2000年代の半ばだが、根は江沢民時代の日本悪魔化政策にあった。
 十年後には、この「中華ナチズム世代」が社会の主要な地位を占める。

■戦前の日本に近づく中国
 問題は、江沢民が育てた反日ナショナリズムによって、共産党自身が自縄自縛に陥っている。
 今では、「日本に対して弱腰だ」 と、共産党が民衆から批判される。
 党中央はこの「集団の空気」に逆らえなくなっている。

 皮肉なことに、共産党が民衆の間に炊きつけた憎日という怪物が当事者にもコントロール不能になり、その民心への迎合と妥協を余儀なくされる状況に陥っている。
 しかも、党や軍の若手も憎日教育世代である。

 実は、天安門事件の頃から軍部に市民の虐殺に対する葛藤があった。
 現代では、容赦なくぶち殺せるのは異民族だけ、 同じ漢族を虐殺することは、自殺行為となる。
 今では、「大衆」と、 「社会の空気」が、対外政策を決める重要なファクターになる。

 これは戦前の日本の雰囲気に似、極めて危険な兆候である。
 ところが、右翼や陸軍が台頭すると、統帥権の独立という欠陥もあり、社会の空気とその後押しを 受けた軍部が勝手な行動を始め、政府が事後に追認する形になっていく。

 東条英機も総理就任当初は天皇の意を汲んで、対米協調外交を始めた。
 ところが、東条の自宅には、一般市民からの非難や脅迫文が山のように舞い込んだ。

 組織の下から突き上げをくらい、大衆から批判される ようになると、「空気」のほうに政治を合わせなければならない。外交でも戦争でも「弱腰」が許されなくなってくる。
 習近平政権は保守反動勢力に担ぎ上げられ、習自身も周囲に引きずられやすいタイプである。

 今後、日本は、中国の政治家や軍部が社会の「空気」という怪物に操られ、暴走する可能性を想定したほうがいいと思う。
 また、中国の一般市民を対象にした対中世論工作も重要になる。

 日本の大衆文化は この点で非常に大きな役割を果たしていると思う。
 中国が戦争に突っ走るか、内部闘争で分裂するか、誰にも分からないが、 激変を想定し備えておくことは無駄ではない。

 --ここまで--

 かってと違う点は、インターネットが普及しているかどうか—だろうな。
 憎日紅衛兵達が、そのまま憎日紅衛兵であり続けるかどうかは、中国国内のこと。

 日本人は、そんなこと知ったことではない。
 えっ、南京大虐殺 なにそれ、美味しいのか。
 日本と中国との間での戦時賠償問題は、完全に解決済みだ。
 いまさら、日本はなにをする必要もない。