2016年7月31日日曜日

メルケルさんが、難民寛容政策を堅持だと

メルケルさんっていくつだっけかな。
 62才くらいか。

 すると、ドイツのナチス党がどうたら—と教育を受けてきた世代か。
 戦後、ドイツは、戦前でのユダヤ人等への迫害(当然、ユダヤ人という民族の非寛容さ、郷に入っても郷に従わない—という部分も直視すべき)等の罪を、ナチス党という政党に押し付けた。

 戦時中は、ドイツ人は、ナチス党という政党に騙されたのだ—とかしたのだろうな。
 この一政党に「罪を押し付けた」という行動の「反射的効果」として、メルケルさんの率いる政党は、ナチス党のようだと周囲から見られるような行動に出られない—ということなのだろう。

 それが、表題の「難民寛容政策」という現れ方をしているのだ。
 そして、難民も、そのドイツ人の「怯(ひる)み」のようなものを「突いてくる」のだ。

 つまり。
 今、ドイツでは、メルケルさんの「ナチス党の類とは見られたくない」という思いと、難民達の「ドイツ人のひるみを突いてやれ」という思いがぶっつかっていて、混乱に拍車をかけているのだ。

 以下、新聞から抜粋。

 ドイツのメルケル首相は、記者会見し、過激派組織「イスラム国」(IS)の影響を受けた難民らによる事件が続く中でも、難民受け入れの寛容政策を変える考えがないとした。
 首相は難民の受け入れと社会統合が容易でないことはかねて認識していたと指摘。
 その上で、イスラム過激派テロを含めた「歴史的な課題に対応できると確信している」と強調。

 一方、首相は、南部アンスバッハで起きた自爆事件のシリア人容疑者らは難民支援者らを「愚弄した」と厳しく非難。
 今後、治安対策として、難民資格のない申請者の送還基準の緩和や、難民の過激化への対処に取り組む方針を示した。

補足、感想など

 親の因果が子に報い—てな話である。
 ドイツで強姦事件などが多発している。

 --ここから--

2016/07/30()
 アフリカのエリトリアからの難民がドイツの町イッベンビューレンの墓地で年金受給者の女性を暴行。
 被害者の女性(79)は姉の墓参のため墓地に訪れ、襲われたと。
 通りかかった人が助けを呼ぶ叫び声を聞きつけ警察に通報した。

 容疑者はアフリカ系の40歳の男性で、13年にドイツに来た。
 現在容疑者は拘留されているという。自白した場合、懲役15年だと見られる。
 被害者には必要な手当てが施され、退院。
 難民によるドイツ人女性暴行事件はこれが初めてではない。
 新年に連続して起きた事件に関連してケルンだけですでに少なくとも516人の女性が警察に被害届を提出。

--ここまで--

でも。
親の因果なんぞ、知った事か—という世代が力をつけてきている。

--ここから--

 ドイツで移民を受け入れたメルケル首相の政策に反対を唱え国民から支持を集めている政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は〈12%の支持率を獲得〉するまでに成長。
 連合を組むキリスト教民主同盟(CDUCSU)と社会民主党(SPD)の次、第3政党に躍進。
 メルケル首相のお蔭でドイツに難民が増え、反対するドイツ国民からの支持を集めて成長している政党となる。

AfDの「いい移民・悪い移民」
 AfDの党首フラウケ・ペトリーはメルケル首相と共通点をもつ。ペトリーも東ドイツ出身で科学者だ。メルケルは物理、ペトリーは化学を専攻。
 また、メルケルは牧師の娘として、ペトリーはプロテスタントの牧師の元妻。
 現在、二人が対極の立場にある。

 2013年に設立されたAfDは全ての移民の入国を拒絶するのではないと。
 ドイツの発展には移民が貢献したことを知っている彼らが主張するのは、ドイツの発展に貢献出来る技能など能力を備えた移民は歓迎するとしている。
 彼らが反対しているのは、メルケル首相の無差別に寛大な移民を受けいれる姿勢だ。
 ドイツ社会で移民の入国に反感を抱き、排外主義思想が蔓延るほどAfDへの支持が集まる。

◆通貨も政策も反ユーロ
 AfDはマルクに戻すことを主張。そして南欧諸国への補助金の提供にも反対。
 共同通貨の導入によって、独自性が失われ、加盟国への支援からドイツの経済が低迷することを恐れてEUの権限の縮小を要求。そして、ユーロからの離脱も容易にすべきと。

 AfDの提唱の背景に「どうしてギリシャにドイツ人のお金を提供する必要があるのだ」と。
 CDUCSUを支持したドイツ人の中にAfDに支持を鞍替えした者も多いという。
 これまでどの政党にも投票しなかったドイツ人がAfDを支持するという現象も起きている。

 3月に3つの州(バーデン・ビュルテンベルグ州、ラインラント・プファルツ州、ザクセン・アンファルト州)で州議会選挙が予定され、AfDが議席を獲得する可能性が濃厚に。

 ザクセン・アンファルト州ではAfDが議席数でSPDを上回る勢いだという。
 SPDの党首は大連合政権の副首相でもあるが、「難民の入国を制限すべき」と発言をし、メルケル首相の難民対策とは異なった姿勢を表明。
 特にガブリエル党首にとっては、この地方選挙の結果次第では党首としての進退をかけた選挙になるとも言われる。

◆ナチス台頭を思い出すとユダヤ人団体
 一方、AfDの躍進に、ユダヤ人社会は脅威を感じるという。
 ユダヤ人中央委員会の会長は〈AfDの躍進に不安を表明〉している。

 またAfD10%の得票率をもって支持率が上昇していることについて、〈1933年過激派が支持を集めたことを思い出している〉と述べた。
 そして、〈既に警鐘が鳴っている〉と述べ事態の深刻さ強調した。

 40%の国民がメルケル首相の退陣を望んでいるというドイツ社会で、CDUCSUの政権安定が崩れるとAfDが発展する可能性がある。
 移民問題の解決は見えず、ユーロ通貨に絡む問題も解消する様相はないことからすると、AfDが台頭する素地は十分にある。
 --ここまで--

 冒頭でふれた。
 難民は、ドイツ人の「ひるみ」を突いてくる。
 それに、ドイツ人が我慢が出来なくなった時点で、難民寛容政策が終焉するタイミングであろう。

 ドイツ人も決して寛容な民族ではない。
 ドイツがユーロ圏から離脱するということも十分に視野にいれるべきであろう。