▲先日の訪米について、サンケイが「日本のガッツを示した」のだ—と記事にした。
ガッツを示した—まぁ、その通りだろうな。
そして、また、そのことはアメリカという国が自らの「衰え」を認めたことでもあるのだろう。
時間は流れ、状況は刻々と変化しつつある—そんな「流れ行く様」をまざまざと感じる記事でもあるなぁ。
以下、新聞から抜粋。
安倍晋三首相(58)は2月の訪米時のオバマ米国大統領(51)との首脳会談で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加への政治的条件を整えるとともに、
日米同盟強化の道筋を付ける成果を挙げた。
これらは、肯定的に報じられている。
安倍首相は今回の訪米でもう1つ、重要な仕事を
果たした。
それは、同盟国の首府において、安全保障・防衛面
における日本のガッツを示してみせたことだ。
「挑戦を容認しない」
安倍首相は2月22日、ワシントンの戦略国際問題研究所
(CSIS)で「ジャパン・イズ・バック」と題する演説
を行い、「日本は今も、これからも、2級国家にはなりません」と強調。
尖閣諸島をめぐっては、「日本の主権下にある領土だということは、歴史的にも、
法的にも明らかです。
煎じ詰めたところ、1895年から1971年
までの間、日本の主権に対する挑戦など、どこからも出てきておりません。
今も、未来
も、なんであれ挑戦を容認することなどできません。
この点、わが国の決意に関し、
どの国も判断ミスをすべきではありません。
日米同盟の堅牢ぶりについ
て、誰も疑いを抱くべきではないということであります」と語った。
首相はこの演説をガッツポーズで締めくくった。
演説後の質疑応答で首相は、オバマ政権が尖閣を日米安保条約の第5条の対象に含む
-米国の対日防衛義務の対象となる-ことを明確にしていることを評価した上で、次の
ようにも語った。
「基本的には、尖閣について、われわれは米国に『これをやってください、あれを
やってください』というつもりはありません。
この尖閣については、私たちは私たち
自身の力によってしっかりとこの日本の国の領土を守っていく考えであります」
パワーバランス回復の前提
首相は1月14日、北朝鮮の核実験を受けた電話会談で、オバマ大統領から「米国の核の傘により提供される拡大抑止を含め、日本に対する米国の防衛コミットメントは
不動であることを明確に再確認したい」との発言も引き出している。
対北朝鮮に限った
発言ではもちろんない。
拡大抑止、安保条約第5条の対象との確約を得た上で、首相は、実際の尖閣をめぐる事態への対処を日本が行う決意を表明したわけだ。
ワシントンでの首相の発言は、中国政府と中国軍への明瞭なメッセージだ。
彼らは軍も「力の信奉者」であり、その行動をルール(国際法)遵守へ改めさせるには、パワーバランスを日本側、つまりは日米に有利な状況へ引き戻す必要がある。
首相は2月28日の施政方針演説でも「国民の生命・財産、わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜く決意であります」と語った。
首相が示したガッツは、パワーバランスを回復する努力を進めるに当たって欠かせない前提条件なのだ。
世論は平和ぼけから脱しつつある。
日本の弱点は、ふがいない
「政治」や「霞が関」にあったからだ。
日本の政治に冷静なリアリズムを支えるガッツが
あれば、自衛隊や日米安全保障協力の強化の取り組みは、その効果を格段に増すこ
とになる。
日本の首相の発言が意外だったのだろう。
新華社は2月25日、「安倍首相の言う『戻る』とは、歴史の古い轍への回帰を指すのかと、国際社会は警戒心を抱かずにはいられない」と反応した。
そんな国際社会がどこにあるのかとも思うが、首相
の発言は早くも効果が現れ始めたようだ。
▲補足、感想など
日本は帰ってきた—か。
日本の政治を朝鮮系帰化人達で構成された民主党政権から取り返し、更に、中国というヤクザ国家の挑発を受けて、やっと日本の国民も目覚め始めた—ということだろうな。
だからこそ、世界からは「日本という”虎”が目覚めた」--という感覚でとらえられているのだろう。
中国からの尖閣諸島を巡る挑発は日本にとってはいいタイミングではある。
日本という虎を目覚めさせ、更には原爆所有・原潜の建造・配備という言わば「虎に”翼”を与える」絶好の口実をつくっているのだから。
このあたりだなぁ。
ヒラリー・クリントンさんは、これを恐れていたのだ。
だからこそ、米国国務長官の最後の時期に、中国に対して「強硬な発言」を行ったのだ。
ところが、中国はそんなこと知ったことじゃない—と言わんばかり。
益々、尖閣諸島での対日本への挑発を継続する。いや、せざるを得ないのだな。
日本に弱腰を見せると、即、それは習近平国家主席への国内世論がら攻撃の火が立ち登るからだろう。
だから、今、窮地に立たされているのは習近平国家主席なのだ。
上でふれたように、日本は中国の挑発が激しくなればなるほど、「原爆所有、原潜の建造配備」に近づくだけだ。<翼をつけた虎は怖いぞ、想像したら一層怖くなった>
習近平さんとしては、少しでも日本が譲歩してくれれば、そこで”手をうって”、今回の反日騒動を収めてしまいたい—と考えているのだ。
ところが、日本は1ミリも「譲歩する気がない」
で。
習近平さんは、一層、窮地に立たされている。
こうなりゃ、いっそのこと一騒動を起こすか---でも、それなら日本が先に手を出した形にしたい---というのが、今の習近平さんが考えていることであろう。
さぁ、どうなることか。
安倍さんは、海保で力不足なら、海自で対応しようとするだろう。
このあたりを読んで、アメリカで「日本のガッツを示した」のだ。
日本は、例え1ミリも下がる気はない。1ミリも譲歩する気はない---と。