▲なんというかなぁ。役所というところは、契約を結ぶとき、弁護士にチェックしてもらう—とかしないのだろうか。
契約をしたとき、それが「非常識」なものだ—と分からないのだろうか。
土地信託を銀行にまかせたが、とうとう赤字のままで、土地信託が終了した。この時点で債務などをそのまま大阪市が引き継ぐという契約を当初、したものらしい。
つまり、銀行に信託でまかせたが、結果として赤字となった。銀行側はこれだけ赤字になった。この赤字分を大阪市で全部引き受けてください。私らはこれでバイバイしますから—と。
努力したけど、どうしても黒字にならなかった。後はお願い—って、無責任とはいわないまでも、土地信託で儲かりゃ当然分前をとったものだろう。損したときはオレたち知らないよ--というのは道義上どうなのか。
契約では、その部分について書かれていない。だから、赤字となった債務分は大阪市で全部持て—と判決がでた。
そこで、橋下さんが上告するという。まぁ、当然だとは思う。
契約で、赤字になる場合を想定ぜず、言及していないというのはどうなのか。
大阪市の契約した時の担当者の能力の低さが露呈している。
以下、新聞から抜粋。
大阪市が手がけた複合ビル「オーク200」の土地信託事業を受託したりそな銀行など
3行が、負担した債務計637億円の支払いを市に求めた訴訟の判決で、大阪地裁は、
全額の支払いを命じた。
橋下徹大阪市長は記者会見し「控訴して争う。市民の負担になるわけで、銀行側は考えてほしい」と話した。
債務を市に請求する権利が銀行側にあるかが争点だった。
判決理由で裁判長は
「市は銀行側と交わした覚書で、契約満了時に市が債権や債務を引き継ぐと確認し、
銀行に請求権があると認識していた。
請求権を除外する合意は契約にはなかった」と判断した。
▲補足、感想など
はて、と思う。
上告して、判決がひっくりかえるかな。
これは、そもそもバブル前後ぐらいの契約だろう。頭から「赤字になるわけはない」と大阪市側も考えていたのだろうな。だから、後ろ向きのことなど契約書に入っていないのだろう。
橋下さんは弁護士だ。大阪市側の「弱さ」は充分に分かっている。
上告はポーズかもしれない。それでも、上告せずには居られない。銀行側に、大阪市民へアピールしなくては--と思っているのだろう。
これは、銀行もホンの一部債務を負担するという「和解」に落ち着くのだろうな。
債務の金額も大きいし、また、大阪市の契約を結んだ当時の担当者の能力の低さを訴えずにはいられない。
こんなバカな契約を結ぶなよ—とか。
せめて、こんな土地信託の契約を結ぶ時くらい、顧問弁護士に相談したらどうなんだ—とか。
橋下さんには「言いたいこと」が一杯あるのだ。むべなるかな。