2013年3月27日水曜日

福島原発事故への反省、安全性への過信、謙虚さの欠如あった—と。


▲謙虚さの欠如あった—と。
 謙虚さ--
 いや、まぁ、そんな理由もあるのだろうなぁ。

 でも。
 筆者は、東電の原子炉内ロボットの開発を中断した理由のほうがひっかかる。
 曰く、「こういう研究をしていると、東電自体が、原発の安全性を信頼していないのではないか—と国民に勘ぐられる--と。

 う~ん—と、このコメントを見た時、筆者は「軽い衝撃を受けた」
 なんて頭のいいヤツだ。なんて頭がグルグル回るやつなんだ—と。
 こんなことが考えられる人間ってどんな人間なのだろう。
 筆者は技術系の人間だが、筆者にはこういう考え方なんて絶対できない。こういう発想ができない。

 おそらく。
 とんでもなく優秀な文系のオエライさんであろう。こんなに頭が回るのは。
 逆にいえば、こんなに優秀な人間が、企業のトップ付近にいたことが、東電の「事故」を発生させたのではあるまいか。<結果として>

 以下、新聞から抜粋。


 東京電力福島第1原発事故を調査している 日本原子力学会の事故調査委員会(委員長・田中知東京大教授)は27日、 事故の主な要因を「想定を超える津波による冷却機能の喪失」とした上で、 シビアアクシデント(過酷事故)への取り組みが不十分だったとする中間報告を公表した。

 中間報告には学会OBや役職経験者を対象にしたアンケート結果も収録。
 「安全性への慢心や謙虚さの欠如があった」など反省の声も寄せられた。
 中間報告は、近畿大(大阪府東大阪市)で開催中の同学会の年会で公表された。

 12月に取りまとめる最終報告に向け、多重防護の在り方や過酷事故対策、 除染など環境修復に向けた課題などを論点として提示したが、 事故の原因解析や進行状況の分析については、 これまでの政府、国会事故調の内容を超えるものはなかった。
 アンケートは役職経験者ら289人を対象に実施。
 事故原因や、学会が事故前にすべきだったこと、できなかった理由などを質問。


▲補足、感想など

 安全性への慢心、謙虚さへの欠如—の根底にあるものは、「技術への畏敬の念の無さ」だと筆者には思える。

 <この感じ、どういえば分かってもらえるのかなぁ、東電という会社にとって、技術者というものは単なる点検・保安要員なのだ。発電所本体は、大手のゼネコンに頼めばいいことだ。--って感じかな。 --技術を金儲けのための小道具ぐらいに考えているのだろう--->

 冒頭で、電力会社のオエライさんの世にも奇っ怪な「発想ぶり」をご紹介した。

 頭がいい—ことが悪いといっているのではない。
 しかし、これだけ頭がいいなら、せめて副社長あたりを技術系の人間にするとか、または、少なくとも「技術というものへ畏敬の念をもった」人間に就任してもらえば—と思う。

 そのあたりの核心が分かっていないから、事故から2年後にもネズミの進入するような配電盤を利用していた—ということであろう。

 技術をバカにするな。技術に畏敬の念を抱け。