▲セブンイレブンがベトナムへ---。
筆者は、コンビニの一番初期の頃から知っている。
コンビニの変化のようなものをずっと見てきた。
単なる雑貨店から、宅配の受取、今は、銀行、住民票を打ち出すところまで---。
言わば、コンビニというものがドンドン日本化してきた過程を眺めていた。
数十年の間で、日本化というか日本人により魔改造されたコンビニがベトナムへ進出するという意味で感慨深い。
以下、新聞から抜粋。
セブンーイレブン・ジャパンが、ベトナムのホーチミン市に1号店を開業。
日本のノウハウを移植しつつ、2019年までに100店を出店する。
9300万人の人口を抱えるベトナムは東南アジアで最後の巨大市場。
規制緩和でコンビニエンスストア市場は急拡大するとみられ、地元のコンビニとの争奪戦は激しくなりそう。
15日、ホーチミン市に出店したセブンイレブンのー号店の前には行列が数十メートルに。
商品をみていた女子大生は「ほかのコンビニに比べ総菜が多くて価格が安い」と話す。
164平方メートルの店内にベトナム風サンドイッチ 「バインミー」 (約130円)のほか、総菜コーナーにはエビ入り生春巻きなど定番料理が約80種類ほど並ぶ。
24時間営業で時間帯によって陳列する商品を変える。
日本のノウウを導入した手法だ。
ベトナムには米セブントイレブンーインクが、現地企業のセブンシステム・ベトナムと業務提携す
る形で進出。
今回は日本のセブンーイレブンージャパンが深く関与。
日本流のノウハウを移植しようと商品、店舗開発、システムに詳しい社員を5人送り込んだ。
現地にまかせるだけでは、地元の二ーズに合った商品開発ができないほか、店内の商品陳列でも雑然となりがちだったのを反省した。
16年5月には500平方メートル以下の小売店の出店は当局の審査が不要となると発表され、コンビニの展開が容易に。
加えて、市場の成長性も大きい。
流通市場調査によると、ベトナムは17年に6位と前年の11位から上昇。
ベトナムは早期参入の必要性の指標が調査30力国で最も高かった。
ベトナムの人口は9300万人で、平均年齢29歳。
ホーチミン市は16年の1人当たり国内総生産(GDP)は国全体の2215ドル(約24万円)の2・5倍の5428ドルに達した。
ベトナム全体の小売販売額はこの5年間で1・7倍の19兆2096億円に増えた。
コンビニ市場の伸びしろは大きい。
ただ、巨大市場を狙うのはセブンーイレブンだけではない。
地元最大手のピングループは昨年からコンビニ 「ビンマートプラス」の出店を本格化。
住宅街近くの空きビルを改装する形で店舗を開設。
店舗数は1000店に達した。
自社で手掛ける有機栽培野菜「ビンエコ」を取りそろえるなど、スーパーとほぼ同じ豊富な品ぞろえが武器だ。
当面は3年で100店舗を目指すセブンーイレブンだが、潜在的な成長力を考えれば、数百、数千の店舗展開が必要になる可能性がある。
セブン&アイ・ホールディングスの井阪社長は取材に応じ、海外事業強化の必要性を強調。
主なやり取りは以下。
-ベトナム進出でアジアをほぼ網羅することになります。
「世界の約6万2干店のセブンイレブンのうち約3万店が日本を除くアジアで、非常に重要な地域と考えている。今後もニーズがあるところに出店する。
国より都市を選んで店を出すやり方も面白いかもしれない」
―海外でのセブンイレブンの展開は米国子会社に任せてきました。いま日本の関与を強める狙いは何ですか。
「地域によっては購買力平価で見て他地域より著しく売り上げが低い店などがあり、そういった場合は手を打たないといけない。
日本から社員を派遣しサプライチェーン全体でお店や商品を良くする試みをシンガポールや韓国、香港で始めており、そうした地域の売り上げは伸びている」
「これまで現地企業とライセンス契約を結んで店舗展開してきたが、将来は(セブン&アイによる)資本投下の可能性もある。
資本投下することで日本の弁当などのメーカーが安心して海外に進出できるなら、日本の食品産業にとってもプラスになると思う」
▲補足、感想など
3年で100店舗か。
毎年、30店舗以上を新築していくということか。
それだけ、ベトナムが魅力的な市場だということなのだな。
タイでは、1万店舗近いのだな。セブンイレブンは--。
すると、ベトナムで出店がこなれてくれば、もっと加速するということだろうな。
コンビニというものは、その国の本当の姿を把握するアンテナのようなものだ。
どういうものが好まれるのか、どの層の人がどのようなものを欲しがるのか—すら把握できる。
蜘蛛の巣を張り巡らすようなものか。