2017年6月6日火曜日

中国人旅行者の消費の変化がどうたらと

いや、なにかというと中国の新聞で、訪日中国人旅行者の消費が、「爆買い」→「イベント」に変化した、その変化のスピードがどうたら—と書いてある。

 「爆買い」たって、2015年から2016年にかけて、中国の人民元が日本円に対して、異常に高くなったという現象の結果でしかなく、現象が終焉した時点で、爆買いも終わった—ということだ。
 この爆買いの発生 →終焉は、人民元の円に対するレートを見ていれば理解できることで、なんの不思議もない。

 以下、中国の新聞から抜粋。

 観光庁の訪日外国人消費動向調査によれば、平成29年1-3月期における中国人旅行客の1人あたりの旅行支出額は前年比14.9%減となった。
 だが、中国人旅行客の数自体は増えており、訪日目的が買い物から他のことへと変化している。

 中国人旅行客による「爆買い」が話題になったのは過去のこと。
 中国人が日本に旅行に行く友人などにお金を託し、買い物を頼んでいたということも爆買いにつながった要因だが、最近は「代理購入」も減ってきている。

 中国メディアは、大手家電量販店で働く中国人の見解として、「爆買いは健在だが、往年に比べて明らかに衰えた」と伝え、日本を訪れる中国人旅行客は「買い物」より、「体験」を重視するようになっていると。

 新宿や銀座、渋谷などの繁華街で「商品を両手に持って歩く中国人の姿」はもうあまり見られなくなり、商業施設・免税カウンターに列ができることはなくなったと。
 一方で、寿司を食べること、お花見をすること、和服を着ること、美容院に行くことなど、「何かを体験する」ために訪日する中国人が増えていると紹介。

 中国人旅行客の消費の変化の速さは「日本企業にとって想定以上だった」と伝え、日本政府が通訳案内士の資格を持たない者にも有償でガイドすることを解禁し、一部では「闇ガイド」がさらに増加し、日本の観光ガイドのサービス満足度が低下する恐れがあるとの声が上がっていると伝えた。

補足、感想など

 日本企業にとって想定以上だった—というのはどうかな。
 冒頭でふれたように、「中国人による爆買い」が人民元高によるものだ—と理解していれば、「想定以上」ということはあるまい。

 単に、「爆買いの発生する」核心部分を見損ねた—とでも言えばいいことではあるまいか。
 もう、二度と人民元が円に対して異様に高くなるということもあるまいから、バブルの仇花とでも理解しておけばいいのでは。

 あるデパートでは店舗を中国人向けにしたところがあったとか聞くから、そういう企業は確かに大変だろうなぁ。