▲どうやら、小池都知事は、大義名分を手にいれたようだ。
小池都知事にとって、どのタイミングで「豊洲移転」を決断するか—というのは、メンツとの絡みであったのだろう。
それにしても、移転中止を言い出してからの期間の長いこと。
泰山鳴動して--なんとかか。
この期間の長さの理由として、記事での「大義名分」で都民を納得させることができるものなのか。
以下、新聞から抜粋。
東京都の市場移転門題の議論を集約する「市場のあり方戦略本部」は16日、地ド水の汚染が懸念される豊洲市場について、地下空間に追加の対策を施すことで中長期的に改善を進めるとの見解をまとめた。
豊洲の安全性の確保は移転判断の重要な要素で、小池百合子知事は今回の見解を近く示す移転判断の材料とするとみられる。
豊洲市場では4月の調査でも、環境基準の100倍のベンゼンなどの有害物質を地下水から検出している。
汚染を地下に封じ込めるため、土壌汚染対策を検討する専門家会議(座長・平田健正放送大学和歌山学習センター所長)は11日、追加の対策をまとめた。
豊洲は地下の土壌と地上の市場施設の間に空問がある。
土壌対策は地下空間の底にコンクリートを敷設、気化した有害物質が土壌から地下空間に上がってこないようにし、地下空間も換気する。
地卜水対策は地下からくみ上げて浄化する地下水管理システムの機能を強化。
地下水のモニタリング調査も継続し、調査データの情報公開を徹底する。
戦略本部はこれにより地下水について「中長期的に水質の改善を図っていく」と指摘。
追加対策・を講じることで「(市場施設のある)地上の安全に万全を期し、正確な情報発信を通じて、都民の安心につなげていく」との見解を示した。
小池知事は「これまでコストや時間をかけている。それをカバーするには努力を重ねるということだろう」との認識を示した。
会合では豊洲市場の採算を改善する対策として空きスペースに商業施設を導入する案も示した。
施設屋上の緑化広場でカフェを開いたり有料イベントを開催したりするほか、にぎわい創出のための商業施設向けの用地の容積率を高めることで増収を図るとしている。
豊洲は毎年21億円の赤字を見込んでいる。
運営費の縮減や組織の見直しで年20億円の費用を減らし、黒字化を目指すとした。
戦略本部の会合後、小池知事は記者団に「多角的な分析ができてよかった」と述べた。
▲補足、感想など
これが、豊洲市場への移転を決断するための「大義名分」か。
橋下さんが、小池都知事を批判した文章がある。
--ここから--
2017/03/03(金)
(豊洲問題)小池百合子はロジックが重要な行政の長としては非常に問題がある。
築地はコンクリートで覆われ地下水は利用しないから大丈夫だと言うときに、何のためらいもなかったのだろうか。
豊洲もコンクリートで覆われ、しかも建物下は地下空洞で土もなく、地下水も利用しない。
(豊洲問題)僕が豊洲について「地下水は飲まないのになぜ環境基準を適用するのか」と指摘したときに、小池さんは感性の問題と答えた。
感性に基づくならば、築地は豊洲よりもよほど危険だろうし、徹底調査が必要だと感じるはずだ。
豊洲問題を政局に利用してきたので論理矛盾を起こしている。
--ここまで--
感性がどうたらなんて、論理ではなく、情緒に訴えたところで、にっちもさっちもいかなくなったのだろう。
で。
記事にあるような「大義名分」を手に入れて、この記事にある論理で「豊洲移転を決断」するという「形」がやっとできたということだろう。