▲国家というものは、繁栄もまた衰退もする。
韓国という国は、まさに、今、衰退しつつある。
なぜなのだろう。
恐らく、中国という国もまた、近未来で、衰退期に入っていこう。
そこに、なにか共通の弱点というか、「衰退せざるをえない理由」があるものと思える。
以下、新聞から抜粋。
韓国は、鉄鋼や石油化学などの産業で、日本が生産開始から先発国の生産量に到達するまでに要した時間を「圧縮」する過程をたどった特有の後発国である。
私はこれに「圧縮型発展」と名づけた。
圧縮型発展の結果、韓国の1人当たり所得水準は、各国の国内物価水準で調整された為替レートで測れば日本とさして変わらないレベルにまで達している。
≪就業期待が持てない若者たち≫
しかし、韓国も2010年代に入って衰退化への道に踏み込み、成長率3%台を余儀なくされている。
しかも、その衰退化の速度が先発国を「圧縮」しているのである。
少子高齢化問題解決の緊急性を強く抱えもつ国が日本だといわれて久しい。
しかし、韓国の少子高齢化は日本を「圧縮」しており、政策対応の暇(いとま)もないままに社会は閉塞(へいそく)状況に追いこまれつつある。
1人の女性が生涯を通じて産む子供の数が「合計特殊出生率」である。
この比率が2・1近傍を維持して一国の人口数は長期的に安定する。
韓国の同比率は1990年代に入るや急降下し、2005年には1・08という最低水準に達し、同年の日本の1・26を下回った。
高齢化の進行も加速度的である。
総人口に占める65歳以上人口の比率が7%を超えれば「高齢化社会」、14%を超えれば「高齢社会」と称される。
高齢人口比率が7%から14%へと「倍加」する時間をみると、最速の日本は1970年から94年までの24年間であったが、韓国は2000年から2018年までの18年間となることが確実視されている。
韓国は他の先進国に例をみない速度で少子高齢化が進んでいるにもかかわらず、この問題に対する政府の認識が甘かったために政策的対応が遅れてしまった。
加えて財閥系企業主導の成長モデルが機能不全となって低成長となり、政策原資の確保に見通しが立っていない。
何よりも一国の将来を担う若者に就業への期待を持たせることができていない。
学歴偏重社会の伝統はなお根強く、大学進学率は71%の高さにあって教育費支出はすでに厳しい家計負債を一段と深刻化させる要因となっている。
苛烈な受験競争に打ち勝って大学に入っても財閥系企業に就業の場を見いだすことは難しい。
≪劣悪な高齢者の生活保障≫
韓国の財閥系企業は、中国など新興国を舞台にグローバルな事業展開を推進してきた。
しかし、事業所の海外移転によって国内雇用が萎縮し、新興国の景気低迷により事業収益が悪化、国内新規採用の減速は厳しい。
高学歴化を反映して韓国の15~24歳人口の就業率は経済協力開発機構(OECD)加盟の先進国中最も低い水準にある。
加えて若年層の失業率が最も高く、しかも就業した若者の34%が非正規労働者である。
少子化はその不可避の帰結なのである。
朴槿恵大統領は、選挙戦に際して「65歳以上のすべての高齢者に月額20万ウォンの基礎老齢年金を支給する」と公約して当選した。
1世帯の月額平均所得が452万ウォンの社会において20万ウォン程度のバラマキが選挙民の支持の要因となること自体が、韓国の高齢者の生活保障がいかに劣悪な状況下にあるかを物語る。
にもかかわらず、この基礎年金制度を公約通りに実施するだけの財政的余力は乏しく、下位所得者のみへの限定支給という修正を余儀なくされている。
≪かつてない社会の閉塞感≫
韓国の高齢者の相対的貧困率はOECD諸国中で最も高く、現在もなお上昇中である。
高齢者の10万人当たりの自殺者数は82人に及び、日本の18人を大きく上回る。
家産の継承者たる長男が同居する両親を扶養するという伝統的な男子単系制社会の家族維持機能は、もはや不全化の過程にある。
韓国の社会保障費の対GDP(国内総生産)比は8%に満たず、OECD諸国中で最低のレベルにある。
国民医療保険において本人負担は5割に近く、国民年金においては、年金制度の導入が遅れたために制度に加入できなかったり、加入年限が短かったりする高齢者が多い。
彼らの年金不足に対応するものが基礎年金であるが、貧困高齢者を救済できるレベルをはるかに下回っている。
韓国は所得水準からみれば先進国であり、現にOECD加盟国である。
しかし、先進国というにふさわしい内的成熟を経ないまま衰退化に向かい始めた奇妙な先進国なのである。
長らくこの国を眺めてきた私も、韓国社会の閉塞感がこれほどまでに高まった時期を他に知らない。
国民の政治的凝集力を強めて辛くも社会の崩落を免れるには、無謀と知りつつも反日運動というポピュリズムに努めるより他に選択肢はないのであろう。
「明治日本の産業革命遺産」の登録に対するいかにも度量を欠いた韓国政府の反対などには、日本人はもう嫌悪感しかない。
韓国の反日は社会に深く潜む病理的閉塞の表れなのである。
▲補足、感想など
病理的閉塞?
記事では、様々な「病理的閉塞」の症状が並べ立てられている。
では、この閉塞をもたらした、そもそもの原因とはなんであろうか?
表題でふれたように、この国家として衰退していく—その理由はなんであろうか。
恐らく、韓国という国が、「信義なき社会」だということにあるものと思える。
このブログでなんどもふれた。
経済の根底にあるのは「信用」なのだ---と。
国として、個人として他者から「信用されなくなった国家」ということであろう。
先日、韓国とは「嘘つきの成れの果て」だ—と書いた。
これこそが、「韓国という国家が衰退化している根本的な原因であり理由」なのだ。
「信義なき社会」 → 「信義に支えられた社会」へ変質していくとはとても思えない。
国として、個人として徹底的に一旦、破滅し、そこから自分自身の力で再起するしかあるまい。
もう、日本は、「次なる150年」という新レジームを構築中だ。
韓国に対して、もう謝罪も賠償も絶対にしない。
韓国は、日本が見捨て・縁切りした国家だ。
関わらない、助けない、教えない---どうでもいい国家だ。